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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
17部分:第十五話 黒狼
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のがやっとだろうから。
その後、悠里くんは銃身を切り裂いてからあの剣を峰打ちで男の肩に叩き落とした。
男の絶叫が響き渡る。あんな重い剣を叩き落されたら当然だけど。
それよりも、私は悠里くんの強さに改めて驚いた。銃に臆することなく大軍に突っ込み、銃弾を簡単に避け、あの剣を普通に振るって銃身を破壊する。
人間離れした悠里くんに、ただただ驚くばかりだ。


「……さて、俺達もコイツ達なんとかするか、と」

「……ああ」


赤い髪の人はロッドを構え、スキンヘッドの人は拳を構えた。目の前には3人のヤクザがいた。


「お前達いい加減しつこいぞ、と!」


赤い髪の人が一人に突っ込んだ。スキンヘッドの人もストレートを繰り出す。


キキィィィィィ!


それと同時に、母屋から車のブレーキ音が聞こえる。見てみると、あの黒いセダンが猛スピードで走っていた。そして、その向かう先には……


「悠里くん危ない!!」


悠里くんが他のヤクザと戦っているところだった。







悠里side

もう30人近くを叩き伏せたころ、向かってきた男の長ドスを剣で逸らして態勢が崩れたところに、気を溜めた拳を叩きつける。


「烈波掌!」


拳の気を爆発させ、相手にぶつける。技を受けた男は軽く体が反ると、口から血を流して倒れた。
他のヤクザ達はその辺に転がっている。それも、全員の腕か足、もしくは両方があらぬ方向へ曲がった状態で。そこいら中から呻き声が聞こえるが知った事じゃない。
まだ数人が取り囲むが、俺はそれより先の方に見える人に叫んだ。


「霧島ァァァ!!!」


霧島は1人、その場から逃げようとしていた。俺は近付こうとするが、6人の男に囲まれてしまう。


「邪魔すんなァァァ!!」


俺はバスターソードを振り、一人を吹き飛ばす。3人を回し蹴りで空中に飛ばす。他の残る2人の内1人にワイヤーガンを打ち込み目を眩ませ、もう一人にバスターソードをフルスイングし、2人纏めて吹き飛ばした。そこへ、強烈な光が降り注ぐ。目を凝らしてみると、あのセダンがこちらに突っ込んできた。


「……ちっ!」


すぐさま俺は横に跳んで、車を避ける。車はドリフトして方向転換すると、こちらを向く。中で運転しているのは霧島だった。霧島はアクセルを溜めて、猛スピードで突っ込んできた。俺は車に向かって剣を構え走る。衝突まであと数メートルの所で跳躍し、バンパーにバスターソードを突き立てる。


「うおォォォォォォ!!」


突き立てたバスターソードを握りそのまま上を走る。突き刺したバスターソードが車を抜けると、車は真っ二つに割れ倒れた。俺は車の運転席に近付くと、バスターソー
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