暁 〜小説投稿サイト〜
暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
黒澤流二段蹴り 【透】
[8/8]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
葉がある一つの仮説を作り出す。

 でも、そんな、まさか、そんな......

 おそるおそる視線を下にずらす。

 すると―――

「う、うわぁああああっ!足が、足が......無い!......」

 俺の両足は、鋸か何かで根元から削ぎ落とされていた。

「う、腕も......」

 両腕も同じようにばっさりと斬ら取られている。

「あぁああぁぁあああ!てめえぇぇっ!」

「......ふふふ」

「殺す!殺してやるっ糞野郎がぁああっ!」

「威勢良く叫んでも、一人では何もできないではありませんか」

「殺してやる......殺す......!」

 もう、叫ぶ気力すら残っていなかった。殺してやりたいくらいに憎いこの女をどうすることもできなくて、涙が溢れ出てきた。、まだ、ここが地獄の方がマシだった。

 これから始まる日々を想像して、瞬間的に吐き気が喉元までやってきた。これから俺は死ぬまで永遠にこの女と......

 俺は、堪え切れなくてその場に吐瀉物を吐き出した。

「いくら騒ごうが誰も来ませんわ。これからはずっと......わたくしだけを見ていてください」

「いやだぁああああっ!!だれか......だれかあああぁぁあああっ......!」

 何処ともつかない空間に、俺の声が虚しく響いた。

 ただ、虚しく響いた。



[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ