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暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
黒澤流二段蹴り 【透】
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回される。

「ずっと一緒にいるって約束しただろ、だから死ぬ時も一緒だよ……どうか……来世では一緒に……」

「うん……」

「愛してる……ルビィ……」

「ルビィもお兄ちゃんのこと……愛してるよ……」

 俺とルビィと抱き合ったまま、血だまりに横たわった。

 意識が遠のいていく。どれだけの時間が経ったのかもうわからない。それを理解するほどの機能がもう残されてはいなかった。

 誰かの叫び声が聞こえる。ダイヤか、はたまた黒澤家の使用人か。叫び声のようにも笑い声のようにも聞こえてくる。

 ああ、死ぬのだ。もうそろそろ、俺は死ぬ。

 どうか来世でもルビィと巡り合えますように......

 それで普通の恋愛をして……そうだな、あの子は中学の頃スクールアイドルとかいうのが好きだったから……いっそスクールアイドルにしてやって……それを応援しながらどんどん親密な関係になっていて……それで……結婚とかも……しちゃったりとか……























 目が覚めた。何か......タオルのようなもので誰かに目元を拭ってもらって、ぼやけていた視界が明快になる。あたりを見回すと、ちょうどあの部屋と同じくらい薄暗い空間であることがわかった。

 そして、目の前に誰かがいる。鮮明になった視界がその人物を映し出す。

 ルビィ......いや、この人は......

「ふふ......これでようやく二人っきりになれましたわね」

 見覚えのある陶器のような白い肌に、長く黒い髪。

 一瞬、なにがなにやらわからなかった。どうしてダイヤが、それに俺は無事だったのか、それじゃルビィは......

「だ、ダイヤ、ルビィはっ!?」

 一気に疑問が湧いてくる。

「あの子なら、死にましたわ」

「......は?」

 何を言っている?なら何故俺だけが手当された跡がある?ルビィはどうしたんだ?見捨てたのか?

「今頃地獄に着いた頃ですわね、人の殿方を寝取るような輩など、地獄で責め苦を味うべきなのです」

「貴様っ!......貴様ぁああああああ!」

 俺は拳を握り締め、目の前の女を殴り飛ばそうとして気がついた。

 拳を握り締めた感覚が、ないのだ。

「え......?」

 俺に顔を近づけて、憎らしい笑みを浮べるダイヤ。

「もう、わたくしなしでは生きていけませんわ、あなたはもう、わたくしと生きていくしかないのです」

 そういえばさっきから座らされているのか、目線が低い。俺の身長はそれほど高い方ではなかったが、いくらなんでもここまで低かったわけない。

 そんな考えと同時に、さっきのダイヤの言
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