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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
16部分:第十四話 悪夢の館
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!?」


大声を上げて1人がドスを構えて振り回す。俺はドスを持った右腕を押さえると、腕を捻り、腕に肘を加える。

グギィ!


「ぎがぁぁぁ!?」


声にもならない悲鳴を上げた男の腰から太い棒のような物を抜く。それで頭を殴ると、男は崩れるように倒れた。
残った一人を睨みつける。今までの光景が信じられないといった感じだ。
俺はそいつに一瞬で近づき、棒の先端を体に密着させた。


「や、やめ……!」


男が言う前に、俺はスイッチを押した。


バチバチバチ!


瞬間、強力な電気が棒を流れる。男は悲鳴を上げる事なく感電し、白眼を剥いて倒れた。口からは泡を出している。
この棒、実は家畜用のスタンガンだ。昔見たドラマで使われてたのを覚えてる。まあ、レノから電磁ロッド借りてるけどな。
俺は気絶したのを確認すると、燕ちゃんに近づき、縛っていた縄を解く。


「悠里くん……」

「ごめんね、遅くなって……」

「ぅっ……」

手足を縛っていた縄を解くと、燕ちゃんはいきなり抱きついてきた。俺は少し驚きながらも燕ちゃんを受け止める。


「うぅぅ……怖かった……怖かったよぅ……」

「うん……大丈夫…、もう終わったから」

「うわぁぁぁん……!」


余程怖かったのだろう。燕ちゃんはその場で泣き崩れてしまった。俺は燕ちゃんが泣き止むまで、背中を優しく撫でる。二分くらいすると、燕ちゃんは落ち着きを取り戻したようだ。
久信さんが無事ということを伝えると、燕ちゃんは安心したようだった。
今は他の女の子が閉じ込められている部屋の前にいる。中に入ると、4人の女の子が足枷で繋がれていた。


「……本当にクズ野郎だな」


霧島に対する怒りを覚えながらも俺は気持ちを冷静にして、足枷を外した。
外し終わると、俺はレノに電話を入れた。俺の携帯の電波を逆探知してるから、間違いなく着くらしい。あとは脱出方法か……


「あ、あの……」


捕まっていた女の子の1人が手を上げる。


「あの……養豚所を抜けるのが、一番近道、だけど……」

「なんで知ってんの?」

「ま、前に、ここの人達がこっそり抜ける際に、あっちに近道があるって、言ってた」


にわかに信じがたいけど、今はなにも案がないのでそれに乗った。連中の監視網をかいくぐって養豚所へ行く。しかし、中に入る前に何かを感じた。


「悠里くん、どうかした?」

「いや……なんだろう……?すごい、イヤな感じが……」


タカの目を発動させて見ても何もわからない。中へ入って見ると、中に何故か豚がいない。疑問が次々と浮かぶ中、一行は通路を進んで行く。少し歩くと、何かを踏んでいるのに気づき、
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