暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第85話「行こう」
[2/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を思い出したの?」

「はい。...いつまでも、忘れている訳にも行きませんから。」

 食事を取りながら、雑談のように皆はアリシアに何があったか説明する。

「何気に、自力で認識阻害を打ち破ったのってリニスさんだけなんだよね。」

「あれ?優輝達は違うの?」

 優輝の言葉に、アリシアが疑問に思って問う。

「僕らは自力...とは言い難いかな?シュラインに導かれたからな...。」

「あ、そうなんだ。」

 “だからいきなり学校に向かってたんだ”と、アリシアは納得する。

〈...導いてませんよ?〉

「...え?」

〈確かに私は貴方に賭けていました。ですが、導く事まではできていませんでしたよ?〉

「でも、確かにシュラインの声が...あれ?」

 話が食い違っている事に、優輝は戸惑う。

〈私が優輝様方に念話を飛ばしたのは、あの校庭が最初です。〉

「....え?」

 シュラインの言葉に、優輝は固まる。
 ...優輝達は、確かに家でシュラインの念話を聞き取ったのだ。
 しかし、当のシュラインは校庭でしか念話を使ってなかったという。

〈認識阻害も、私は一切干渉していません。...そこから考えるに、やはり優輝様方は自力で認識阻害を解いたのでは?〉

「....そういえば、僕らって司さんがいない事を漠然とだけど感じ取っていたな...。」

 自分達は皆とどこか違う事に気づき、優輝は考え込む。

「(確かにあの時シュラインの声を聞いた。だけど、シュラインはそれを知らない。...無意識?いや、それ以前になぜ僕らは司さんがいない事に“違和感”を感じる事ができた?)」

「...優輝?」

 思考を巡らし、黙り込んでしまった優輝にアリシアは声を掛けるが、反応はない。

「(よくよく考えてみれば僕らだけ...いや、最初は僕だけだったか。僕だけ例外なのか?一体、何が違うというんだ?前世と前々世があるから?....待てよ?)」

 そこまで考えて、ふと優輝はあるものを思い出す。
 今では使えなくなり、二度と見る事のできなくなったもの...。

「(ステータス...!確か、あれに...!)」

 “キャラクターステータス”。以前は使えた、おそらく特典であろう能力。
 最後に確認した時、優輝のステータスにはいくつか効果が不明な項目があったのだ。

「(“止まらぬ歩み(パッシブ・エボリューション)”?“道を示す者(ケーニヒ・ガイダンス)”?“共に歩む道(ポッシビリティー・シェア)”?....うーん...。)」

 どれもしっくり来ず、頭を悩ませる優輝。
 唯一近いと思えるのは、“道を示す者(ケーニヒ・ガイダンス)”だが、それもどこか違うようだった。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ