暁 〜小説投稿サイト〜
真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
12部分:第十話 解決と笑顔
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「ん?」

「なんであんな無茶したんだ!?」

「えと……」

「あと少し遅かったら危なかったんだぞ!?助かったからいいが、もし間に合わなかったら、私は……!」

「モモ……?」

「私、は……」


よく見ると、モモは今にも泣きそうな顔をしていた。そんなモモを抱き寄せ、頭を撫でる。


「うぅ……」

「ごめんな……心配、掛けたな……」

「悠里……」

「ごめん……」


それから少しの間、モモが落ち着くまで俺はそうしてた。あとから考えたらかなり恥ずかしかったが、別に気にしたものでもなかったしな。


「まあ、とりあえずモモも無事でよかった」

「そうか?」

「美少女が怪我したら一大事だろ?」

「な!?///」


いきなりの事にモモは顔を紅くする。


「いきなり変なこと言うな!///」

ドスッ!

「おまっ……ボディは、ないだろ……」

「う、うるさい!///」


そんなこんなで、俺は一週間の入院の後、無事退院した。
結局、ユキの母親は育児放棄と家庭内暴力、殺人未遂と傷害容疑で逮捕され、親権も剥奪された。
ユキの学校の校長やPTAの会長は事態を知っておきながら放置したとして、取り調べが続いてるらしい。
端から見れば可哀想とか、酷いとか言いそうだが、俺はこの時こう思った。

『よかった』

と。
ユキは病院内の看護士の家に引き取られる事になった。これから色々ゴタゴタするけど、学校では冬馬や準がフォローするだろうし、あの2人ならきっと大丈夫だ。


「ね〜ね〜、悠里〜」

「ん〜?」

「僕、また遊びに行ってもいいかな〜?」

「いいに決まってるだろ?待ってるよ、みんなで」

「うん!」


ユキは嬉しそうに笑った。その顔に影はなくて、太陽のように眩しかった。
************************************************

これにて小雪の救出完了!

次回は反響の大きかった京都編です

どうぞお楽しみに!

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