第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
Angel Beats!! 〜Next Door〜
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ったかなんてことに、蒔風は興味はない。彼らはもう、ここにはいない。
ただ、その最後はどんな奴らでも、満足し、そして次なる希望へと胸を躍らせていた。
それだけは分かったし、それだけで十分だった。
「いいか、音無。お前は、その待ってる人を置き去りにしているんだぞ?次で逢おうと、その人が思わなかったわけないじゃないか。お前は行かなきゃならない。だろ?」
「お、俺は・・・・でも・・・・」
「だーーーもーーー・・・・・卒業生がいつまでも学校にいるんじゃないの!お前は、今までに不満があったか?」
「・・・ないさ。オレの人生は、満ち足りていたんだ」
「じゃあ、この世界に来てからはどうだった」
「それもないさ。ここでのオレの人生は・・・まあ、騒がしかったけど、楽しかったし、大切な人に出会えたから」
「じゃあ、次の世界には、不安はあるか?」
「・・・それは・・・・・」
そこで、音無の言葉が詰まる。
次の世界。そこに向かえば、自分は彼女に対するこの想いを忘れてしまうだろう。
それが、何より怖かった。
せっかくここで出会えたのに、なんで別れなければならないのか。
ああ・・・生前に不満などなかった。
だが、この世界での人生で、俺は神を呪った。
この理不尽さを呪ったんだ。
「だったら、願え、音無」
不安に駆られる音無に、蒔風が言葉をかける。
安心しろ、大丈夫だ、と。その言葉に根拠はないが、なぜだが確かなものがある気がした。
「大丈夫だ、音無。そりゃたしかに、この世界に絶対なんてことはないさ。でもな?願いがあるなら、それは現実にできる」
「願い・・・・・」
「・・・・もし、お前に、この世界の先に行く勇気ができたら、体育館にこい」
「・・・・ってあ、おい、蒔風・・・・・」
「では、おやすみ」
最後に一言言って、蒔風はベットに潜ってしまった。
音無が二段ベットの梯子を登ってみると、蒔風はすでに眠っていた。
それをみて、音無は考える。
自分は今、この世界に居るべきなのか、先に行き、大切なあの人に会えるかどうかもわからない世界を生きるのか。
青年は考える。そして、願った。あらん限りに。
「奏・・・・オレに、お前の勇気をくれないか・・・・・・・・」
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そうして、その話をしてから三日後。
音無は体育館の前に立つ。
今まで悩みつくしてきた。
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