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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
Angel Beats!! 〜Next Door〜
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・・」

「俺はこの世界に残って、みんなを救い続ける。それが・・・・・俺の」

「何言ってんだ音無」


音無の言葉を蒔風が遮る。
まるで、それは許さない、と言わんばかりに。




「おいおいおいおい。待てよ音無。それじゃ何か?お前はいったん納得しておきながら、それでもこの世界に執着してんのか?」

「・・・・・そうだ」

「・・・・音無。お前の仲間だって、この世界には未練を抱えてやってきた。多分、それは生半可なものじゃないんだろう。とんでもなく大きなものだったんだろう。多分、生きることが嫌になるくらい、生きることが苦しくなるくらい、大きなものだったはずだ。そんな彼らにとって、また「生きる」という選択肢は、きっと辛いものだったと思う。確かにそうだ、生きることは辛い。でも、彼らはそれを乗り越えて、それでも生きようとして、来世に向かっていったんじゃないのか?お前はその場にいて、一緒に行こうと言ったんじゃないのか?」

「それは・・・・」

「その時の思いは嘘だったのか?生きることは素晴らしいということは、戯言だったのか?音無」

「・・・・・・・」



蒔風の言葉に、音無はあの時の光景を思い浮かべていた。
皆が順番に旅立っていき、その顔はすべて、次への希望に満ちていた。そんな、あの時のことを。



「音無・・・・おまえは、生前に未練はないな?あるのは、この世界への執着だ・・・・」

「・・・そうだ」

「やり遂げなきゃならないことがあるのか?」

「・・・そうだ」

「これから来るやつらが心配か?」

「・・・そうだ」

「誰かがまた来るのを・・・・・待っているのか?」

「・・・・・・・・・そうだ」




その答えだけで、十分だった。
蒔風はよいしょと音無の肩に腕を回し、そこからその体を担いでベットに投げ飛ばした。





ソォイ!!である。



「よいしょォ!!!」

「ぶわっ!?な、なにすんだ!!」

「お前さんよ、それはいけねえよ。みんな一緒に旅立って、次の世界で逢おうぜ、って言ったんだろ?お前にありがとうって、言ってくれた人がいたんだろう?だったら、お前はその人のために生きなきゃならん。次に進まなきゃならん。お前の世界は、ここから始まるんだ」

「・・・・でも・・・次の世界で会えるかなんて・・・」

「お前の親友は、そう思ってこの世界から去ったのか?60億分の1の出会い。それを信じて、旅立ったんじゃないのか?」

「お前・・・なんでそれ・・・・」



蒔風の脳裏に、知らないはずの事が流れてきていた。
きっと、これはこの世界での彼らの記録、記憶、出来事だ。

その「彼ら」がどんな人間だ
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