第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
Angel Beats!! 〜Phenomenon in Dream.〜
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ある話をしよう。
すでに忘れ去られ、失ってしまった世界
これはその世界の、終末へと向かう、ちょっとした話だ。
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夜
自室のベットの掛け布団にくるまって、俺は頭を悩ませていた。
いや、悩ませていたのではない。苦しんでいたのだ。
一体何にだろうか?
その時はただ漠然としてわからなかった。
今までの事だろうか?今の事だろうか?今からの事だろうか?
将来への不安なのか、勉強に関しての不安なのか、友人関係の不安なのか。
まったくわからない。
なにがなんだかわからない。
今になってやっとわかることだが、この時オレが苦しんでいたのは自分の存在の在り方についてだったんだと、なんとなく思う。
「わかる」と言っておきながら「なんとなく」ってのもおかしなもんだが、本当にそれくらい漠然としかしていないんだ。
その時はわからず、ただ苦しんでいた。
なぜ?どうして?そもそもなんで苦しんでいたのか。思考の渦に取りつかれ、どんなにかもがいても立ち位置の変わらない海中に居るようなものだった。
もしくは、箱にがっちり詰まって身動きのできない、あの苦しさだ。
息苦しくはないが、身体が微塵も動かないあの苦しさ。
頭を抱えて、足をばたつかせ、布団の中でもがき苦しんだ。
もし、その時外に飛び出して、大声をあげて走りまわれたら、きっとスッキリもしたのだろうが、その時の自分にはそれを押さえるだけの理性があったのが幸い、否、不幸だったのだろうかと、夢の中ながら俺は笑う。
そうだ、そして俺のその悶々とした苦しみは、次の日には無くなっているのだからたちが悪い。
消化などできていない。回答など得られていない。ただ、解けないから後回しにしただけだ。
その日の夜にはまた俺は苦しみの渦に飲み込まれていく。
そうやって、俺の日常は回って行っていた。
日中に通っている学校。オレの大学は・・・まあ、ランクは中の下ぐらいだ。
この大学に来た理由は、受験の日に限って元気いっぱいになったインフルなウイルスがどうにもオレの中で暴れたらしく、ここくらいしか残ったのがなかった。
どうせなら「インフル」よか「インテル」の方が良かった。
・・・・訳わかんね。
まあとにかく、そんなこともあった。
今?まあ夢の中で「今」ってのもおかしな話だが、後悔はし
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