第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
Angel Beats!! 〜Today to Day〜
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正面から蒔風のケンカキックが腹に向かって突き出されるが、ゴスッ!!という音がして、「奴」の腹筋に止められてしまった。
「あり?」
「バカ」
ガシャァ!!!というおとがして、蒔風の周囲を覆うようにあった十五天帝の剣群が一瞬で薙ぎ払われて、視界から消える。
「奴」はこの一瞬で魔導八天を三つと五つに分け、二振りの剣にしていた。
剣群を消し飛ばしたのは三つの方だ。
そして「奴」はそれとほとんど同時に、五つの方で蒔風の肩にかけて剣を振り下ろした。
丸腰の蒔風がそれを白刃取りで受け止めるが、勢いに押されてすでに肩まで刃か食い込んでいる。
「おぉッ・・・・は!!止めてやったぜ・・・・・」
「だから言ったろ・・・・バカ」
そう言って「奴」はまとめられている五つを、更に三つを二つに分けた。
するとどうなるか。
蒔風が押さえているのはちょうど剣の真ん中だ。つまり、三本目。
そこでこのように分離したら、当然のように・・・・・
ズシャッ!!!
「ガッ!?」
蒔風は剣を放していない。
だが、それは切り離された三本まとめの方だ。
「奴」の残りの二本まとめの剣で、蒔風の左肩から右腰にかけて切り捌いた。
蒔風の血が吹き出て、そのまで倒れる。
返り血などは一切浴びず、「奴」が取り出したハンカチで魔導八天を拭いてからそれを消した。
こうして、今回の勝負は、「奴」の勝ちで締めくくられる。
この勝負で「奴」の7勝2敗。ちなみに、蒔風が適当に流したのを除いて、だ。
「ふん・・・・さて、と・・・・もしかしたらだからなぁ・・・・もう少し計算してみっか」
そんなことを言って、ふぅ、と一息ついてから「奴」がその場を去る。
音無が回りを見ると、すでに他の生徒たちも自分の教室に帰って行ってしまっている。
そうしているのを見てから、音無が蒔風のいる中庭まで下りてきて、横にしゃがんで話しかけた。
「まーた負けたな。3連敗だぞ?」
「うっせぇ。所詮これがオレと「奴」との実力差だよ・・・・った〜〜〜〜」
口に残った血を吐き出しながら、蒔風が腹を押さえてムクリと起き上がる。
全身の骨をゴキゴキさせながら、調子を整えて立ち上がった。
「授業、次なんだっけ?」
「たしか、化学だったな」
「げぇ〜〜〜・・・こんな目にあってからの化学かよ・・・俺苦手なんだよなァ・・・・」
「ほら行くぞ。それとも、もう一度死んで保健室行っとくか?」
「ごめんこうむる」
そう言って二
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