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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
10部分:第八話 白い少女
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「友達になりたいなら、言ってくれればなるよ。大事なおやつなら、自分の分に取っておきなよ」
そう言って俺は手を差し出す。少女は見慣れないのか?を浮かべる。
「握手だよ、握手。友達の印」
「友達?」
「そ、俺は天城悠里。君は?」
「僕は小雪だよー!」
「じゃ、よろしくな」
「よろしく悠里ー!」
こうして小雪こと、ユキと俺は友達になった。その後、他のメンバーが来るといきさつを説明した。ガクトやキャップ、ワン子と大和は賛成した(大和はO★HA★NA★SIで賛成させた)。モモと京は終始こちらを睨んでいたが、あとで説明すると言うことで納得させた。以外とユキは身体能力が高く、ワン子といい勝負をしていた。なかなか面白い奴が入ったとキャップも喜んでいた。
日が暮れ、そろそろ解散の話になると、ユキは悲しそうな顔をした。聞いてみると、ユキは隣の学校から来たらしく、帰るのが遠いことがわかった。相談の結果、俺とモモ、京の三人でユキを送ることに決まった。家の近くまで行くと、ユキはまた悲しそうな顔をするので、俺は頭を撫でる。
「悠里?」
「また来ればいいよ。また来て、みんなで遊ぼうぜ?」
「…!うん!」
それを聞くと、ユキは嬉しそうに頷いて帰って行った。
「さて、悠里……」
「詳しく説明してね……」
何故か2人の後ろに禍々しい気が見える。……なんでさ?
「わかったって……でも、薄々気づいてるだろ?」
「ああ、ユキの雰囲気だな。京の時に似ていた」
「でも、私よりすごく深そう。……なんか深くて、暗い」
「しかも、握手した時に気付いたんだけどユキの握力もかなり低いし、腕も細かった」
一番俺が気になったのはそこだった。普通に見てもユキは体が細い。しかも、握力もかなり低く握って来ていた。
「私も一つ気になったんだけどな、ユキの気ってなんか小さ過ぎないか?今にも消えそうな感じだったぞ」
モモが言うのも尤もだ。実際、俺の『タカの目』で見たとき、ユキの気は今にも消えそうな程小さかった。
ちなみに転生特典の『タカの目』は、アサシンクリードの能力で、人の気を視覚化することができる。他にも、相手の敵対心を視覚化したり、かなり便利なものだ。
「とりあえず、ユキの周辺を調べてみるか。幸いにもアテはあるしな」
「そうか。なら悠里の調査に期待しよう」
「さすが悠里だね。付き合って」
「お友達で」
「チッ……おしい」
「惜しくない!」
そんな感じに家へと戻る。
それから3日が経った。結果から言うと、ユキはイジメを受けていた。それも全校生徒から。情報源は勿論、冬馬と準からだ。
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