暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜翼人は静かに世界を去りゆく〜
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ャーリーが何かおかしなものを発見した。
蒔風の何か痕跡が見つからないかということでデータを片っ端から漁って、そして何かを見つけよう、と思って見ていなければ、おそらく見逃していただろう、その痕跡。


フェイトが復元できる?ときいて、それでNOという彼女ではない。
さすがというかなんというか、そのデータを復旧させた。



出てきたのは、訓練場の使用記録。
人物の映像までは再現できなかったが、時間と、その時のプレートの状態は再生できるそうだ。



それをシャーリーが再生する。





プレートの上に、廃棄都市のビルが現れた。





そしてそれから十分と少しして、いきなりビルが崩れた。
そこからはまるで何かが戦っていたかのように、次々とビルが崩れていく。



それをみて、一同は何が起きたのか、わからないままだった。



しかし、ひとりだけはわかった。



再生をやめましょうか?と聞くシャーリーに、なのはは最後まで見せてと頼み、ひとりで最後まで、そのプレートを見ていた。






延々と崩れ続けるビル群。



それを見て、なのはの目はせわしなく右へ左へと動いていた。
そこには人は映らない。ただ、ビルが崩れていく現象しかない。

だが、彼女には見えていた。あの人が、どのように戦っていたのかが。




そうして、その倒壊が終わる。
しかし、まだ再生は終わらない。







なのはの目が、一点に止まる。




そして、終わった。



再生時間、四時間と十三分二十秒。



それが終わってから、なのははプレートへと降りていき、最後に見ていた一点に向かった。

そしてそこで膝を曲げ、静かに泣いた。








あの人は、ここで戦ってたんだ。



誰にも知られることなく、どういうことなのかわからないが、生きていた「奴」と戦って、最後にここで私たちを守ってくれた。





そして、「奴」を倒した彼はいなくなってしまった。





おそらく、帰っては来ないのだろう。






なのはは泣きはらした後に、その胸をみんなに伝えた。
彼はもう、次の世界に行ってしまった、と。



また、いきなりいなくなってしまった。
お別れの言葉も言えなかった。





だが、なのはは想い立つ。


そうだ、別れの言葉なんていらない。





絶対に、必ず





また会えると信じているから。







「絶対に、会いに行ってあげるから」





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