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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜翼人は静かに世界を去りゆく〜
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アッ!!!!」




蒔風の十五天帝と「奴」の魔導八天がぶつかり合う。



十五天帝は本数こそ魔導八天を超えるが、重さにおいて負けている。
獅子天麟の三本で二本分。残りの十二本で六本分だ。つまるところ、威力は互角。

現に最初は、蒔風の剣と「奴」の剣が、お互いの攻撃に同時に弾かれ、そのまま手から飛んで行って上空で回転しながら飛んで行っている。


しかし、それを取りに行くことなどしない。
二人は次の剣を抜き、蒔風は二本、「奴」は一本で打ち合い、またそれが宙を舞う。


そんなことをしていればあっという間に手持ちがなくなる。
どうやっても八合で剣がすべてなくなってしまうのだから。


だが、その八合目が終わるころは、一本目が落ちてきて、それを掴んでまた打ち合う。



まるで大道芸。ジャグリングだ。
しかも、この状況で律義に自分の剣を選んで取っている暇などない。


蒔風が魔導八天を、「奴」が十五天帝を、ときにはそれらがごっちゃになって、二人が二人の剣を使って切り合っていた。


が、ここでついに均衡が破られる事態が起きた。
剣が上でなく、横に飛び始めたのだ。


飛んで行った剣は、ビルに直撃し、そのビルを根本から破壊して、いとも簡単に瓦礫に変えた。
これが先にあった倒壊音だ。



なんという威力だろうか。



そうしてすべての剣がなくなり、ついに肉弾戦に入る。


「奴」の蹴りに、蒔風が身を返して回避し、相手の胸に拳をぶち当てて「奴」を後退させる。
が、「奴」はそのままのけ反り、返した身体で蒔風に頭突きを放ち、それを両の掌で受け止めた蒔風がビルにまで飛んで突っ込んでいった。



それを追う「奴」
しかし、蒔風が突っ込んだ穴から絶光砲が放たれ、「奴」はそれを緊急回避するが、右腕をかすり、地面に転がる。




ビルから出てくる蒔風、立ち上がる「奴」




ビルは蒔風が抜け出てから崩れ始め、その音がこの戦いのBGMになっていた。





両者とも、一撃ずつ。
まだ、戦いは終わらない。










----------------------------戦闘開始から三十分後--------------------------------







「あっ、が あ あ あ あ あ あ あ あ!!!」

「おおおおおおおおおお!!!!」





空中で蒔風が「奴」の頭を掴み、ビル壁に押し付けて、そのまま削るように真横に飛んで行く。
当然、途中でビル壁が途切れるが、蒔風はそのまま通りを横断して、隣のビルに今度は叩きつけた。


今度は押し
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