第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜未来、願い、可能性〜
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世界は多重世界だ。何かの拍子でほかの世界の情報が流れてくることも、珍しくはない。
そしてこの話もそうだった。
いくつもの世界、その数十一。
それだけの世界が、確かに破壊、消滅させられていた。
それを事実だと知っていたのは、当時の王たちとその臣下数名だけ。
世界を破壊して回る翼人。その数はすでに十を超えていたのだから、脅威というには十分すぎる。
そうでなくともその時代は戦乱の時代であったし、力はあれど、世界を滅ぼす伝説の翼人などにかなうはずもないということは、彼らにはわかっていた。
彼らは決して慢心などしていなかった。いや、もしかしたら、ただ単に怯えていたのかもしれない。自分の世界が破壊されることが。
だからこそ、彼らは絶対的な戦力のため、「聖王のゆりかご」を作り出した。
王を守り、そして、王自らゆりかごとともに戦場へ出て、その翼人と戦うことを目的とされて。
しかし、結果的に言えばゆりかごは一度たりとも翼人と戦闘をしなかった。それどころか、目の前にすら現われず、ほかの世界で観測者と呼ばれる者たちに打倒され、次元の狭間に封印されたのだそうだ。
だが、せっかく作りだしたものを活用しない手はない。
古代ベルカはその力を以って戦乱の世を正し、平和へと導いた。
逸話としてあった世界を謁見して滅ぼした、というのは、この翼人と同等か、それ以上の力を持って作られたことによって噂されたためについてしまった尾ひれだ。
実際にはそんなことなどはない。
そうして、役目を終えたゆりかごは封印された。
またいつか、翼人の脅威に世界が晒されたとき、誰かがそれを以って救うという願いを載せて。
ちなみにAMFというのは、翼人の力を弱体化させるために作られたシステムだ。
翼人の使う力が魔力だと思って作られたものだったが、翼人は別に魔力しか扱えないわけではない。
結果的には無駄な機構になったのだが・・・・・・
『だが、発想としては悪くはない。それでな?ここに俺が持ってる蒔風のデータを組み込めば面白いことに・・・・・アンチ・マギリンク・フィールドは見事、アンチ・マイカゼ・フィールドとして作用したというわけだ』
そう、この男はゆりかごに組み込まれていたAMFのプログラムを書き換え、その対象を蒔風一人に向けていたのだ。
なるほど、確かにそれならば、蒔風に耐えられずザフィーラが耐えられたのも納得がいく。
もともと防御にはそこまで秀でていないのに、さらに制限までかけられては、蒔風も大きく弱体化する。
『こうして!!聖王のゆりかごはついに、翼人兵器として完成した。さ
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