暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜墜ちる翼〜
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次々と落されていっているのだ。

幸いなのはすでにこちらの戦力が少なかったところだろうか。一塊になっているところを、狙い撃ちにされなかった。
だからと言って、脅威でないわけがない。その衝撃や空中でいきなり爆ぜた威力でも、十分過ぎる破壊力だ。



脇役は殺さない。

「奴」のそのポリシーで、直撃を食らった者、死んだ者は一人もいなかったが、それだけで十分に戦闘不能だ。





攻撃の嵐、破壊の暴風。




一切の容赦もない、一斉総攻撃だった。

もちろん、衛星軌道上に待機していた戦艦が向かわなかったわけではない。


だが、あまりにもその攻撃範囲が広すぎる。





戦艦が来れば何とかなるかもしれない・・・・・・などと思っていた局員の心をも、これは砕いた。





ゆりかごの周辺に巨大戦艦が三隻、ゆっくりとした速度で落ちてきたからだ。
その船体からは爆発と火災が起こっており、もはや戦闘どころか航行もできない状態である。

その中にはクロノの戦艦、クラウディアもあった。



「お兄ちゃん!!!」

『大丈夫だフェイト!!一体何があった!?』


悲鳴を上げるフェイトだが、そこにクロノからの連絡が入る。
どうやら転送ポートで船員は全員脱出し、他の船のクルーも無事らしいが、もはやまともな戦闘は不可能だそうだ。



フェイトがクロノに現状を報告する。
その内容に驚愕するクロノだが、これ以上回線を繋いでいられないフェイトが、再び回避に移る。


いま、機動六課のメンバーは空をかけ、襲いかかる砲撃、攻撃から身を守るので精一杯である。



そんな中、総てを無差別に攻撃しながらも、ゆりかごがある一点に向かって、ゆっくりと動いていく。


なのはだ。




正確には蒔風を担いだなのはにゆりかごの艦首が向けられ、そこに向かってゆりかごは進んでいた。




が、ゆりかごの速度がゆっくりに見えるのはゆりかごそのものがあまりにも大きいからだ。
実際のスピードは現在のなのはと同じくらいだし、この大きさにしては異常な旋回力も見せる。




逃げられない。




そう悟ったなのはが、ゆりかごに向かって杖だけを向けて砲撃を放つ。
だが、前部に設けられている砲撃二発程に軽く打ち消され、他の砲首が向いて一斉に砲撃される。




「ッ!?」

「くっ・・・・なのは・・・・気にすんな、撃ちまくれェ!!!」




バァンッ!!!




そこでなのはに声がかかる。
蒔風だ。意識を取り戻し、キャロの治癒魔法で回復力が促進されていた彼が、何とかその砲撃をバリアで弾いていた。

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