暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜王権復古〜
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・・・っか。がっ・・・・」


蒔風が苦しそうにうめくが、すべて終わったのだ。もうここには用はない。




と、そこで壁を突き破って、新たな来客者がやってきた。




「なのはさん!!舜さん!!!助けに来ました!!!」

「聖王を失うとゆりかごの中で魔力は・・・・ってあれ?」




ティアナとスバルである。

調査結果によって、聖王を失ったゆりかごは、聖王よりもゆりかごそのものを防衛するものとなり、内部での魔力の結合が一切できなくなることが分かったのだ。
だからこそ、ヘリにはバイクが乗っていたし、その持ち主のヴァイスが乗り込んでいたのだ。


だが、おかしいではないか。



ヴィヴィオは解放し、ゆりかごとのリンクは絶ったというのに、この場では魔力がまだ使えるのだから。
しかも、ゆりかごの防衛機能が働いていない。




「ど、どういうこと?」

「わ、わかりません・・・ヴィータ副隊長たちが動力炉は完全に破壊したって言っていたんですけど、ゆりかごは上昇をやめただけで落ちないし・・・・・」

「ヴィヴィオを解放したらここは封鎖されて、魔力も使えなくなるから脱出不可能になる。そう聞いて私たちが来たんですけど・・・・」






たしかに。
ここまで破壊されつくして、ゆりかごはいまだに浮遊している。
ガジェットももう出てこない。外にある残り二十基ほどをつぶせばもう終わりだろう。

しかもそっちにはすでにフェイトやシグナムが来ているから、時間はそうかからないはずだ。



確実に終わった。
なのになぜだろうか。




この場に残る、おどろおどろしい空気は、まだ一切消えていない。











「諸君、ご苦労。これでゆりかごは我が配下に入った」



「「「「!!!?」」」」




そこで声がした。
いままでで誰も気づかなかった。

否、そもそもいつからいたのだろうか?









聖王の間、その玉座。


そこに「奴」が足を組んで、頬杖をついて実に偉そうに座っていた。






「俺の特権はあくまで所持者のいなくなった物限定だからな。こうしていったん、聖王の器の手放しが必要だったんだが・・・・・うまくいったな」

「な・・・・・なのはさん・・・・・」

「久しぶりだな。高町なのは。お前にとっては十年ぶりか。さて、三度目の正直だ。殺しに来たぞ」


「させないよ・・・・私は、死ねない」

「こ、このひとが?」


「やあ、初対面の新人さん。そう、私が蒔風の言っていた「奴」です」




ティアナとスバ
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