第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜取り戻したモノ、先に進むモノ〜
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「ッ!?危ない、伏せてくださいッ!!!!!」
「え?」
「なに?」
そのエネルギーを感じとったのは青龍だ。
とっさにヴィータを引き戻し、目の前で交戦していたセッテを、抱きつくように庇う。
その間も、何が何だかわからないセッテは青龍に攻撃を加えていくが、もはやそんなことを気にしていられる場合ではない。
そして、やってきた。
ゆりかごの後部を貫いて、あれだけ堅固だった動力炉を、一瞬のうちに破壊、消滅させてしまったのだ。
今までだって、ヴィータ達はなにもしていなかったわけではない。
青龍がセッテを引きつけ、ヴィータがその隙に動力炉を攻撃していた。
だが最初に言ったように、とにかくこれが堅いのだ。
おそらく、玄武の甲羅の四倍近くは堅い。
ヴィータがどれだけ魔力を込めても、アイゼンを振り降ろそうとも、リミッターを解除しようとも、破壊されることなどなかった。
そのせいで、まったく攻撃を受けていないヴィータが、攻撃した反動で一番怪我をしていた。
掌からは血が滲み、リミッター解除の状態で無茶をしたため筋肉繊維は傷付き、自らの魔力の逆行に所々肌も斬れている。
青龍はそれを見た瞬間、役割を変わろうとした。
だが、それはできなかったのだ。
出来るはずもない。ヴィータは最初から全力でやって、その時点ですでに怪我をしていた。
ここでセッテに向かわせたら、間違いなく敗北し、最悪命を落とすだろう。
だから戻せなかったのだが・・・・
『二人とも、そっから動かないでください!!!!!』
いつもの大人しい口調は無く、丁寧ながらも激しく叫ぶ青龍はすでに獣神体へと姿を変えており、とぐろを巻いて、その中の空洞に二人を入れて守っていた。
セッテに関しては庇った際に思い切り腕を締めて圧迫させて気絶させてある。
ガラガラと崩れる天井や、砲撃の衝撃波から青龍が二人を守る。
そしてそれが収まり、程なくして青龍の身体が人神体へと戻った。
ヴィータの周辺だけは瓦礫がなく、ぽっかりと綺麗なままだった。
なんだよ、これ・・・・というヴィータの言葉が、その空間に静かに聞こえる。
たしかに、そう思っても仕方ないだろう。
動力炉の方を見ると、すでにその動力炉は存在ごと消えていて、右から左にかけて砲撃が通過した大きな穴が左右それぞれ一つずつ開いていたのだから。
「ヴィータ・・・・・さん・・・・・」
「おい青龍!?おまえその怪我!?」
青龍が腹を押さえて倒れ込む。
おそらく、とっさにセッテの身体を抱きしめた際、ブレイドが食い込んだか突き刺さったか
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