第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜取り戻したモノ、先に進むモノ〜
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到達しなかった
だからこそ、そこの場所が分かればドゥーエに乗っ取らせ、出来ずとも(この場合はゼストが現れたら)レジアスを処分する、という計画だったのだ。
「さて・・・・・これで準備はいいな」
「ああ・・・・問題は・・・・ない」
「ゼスト?」
返答したゼストの声が重い。
それはそうだろう。二の腕から流れる血は、未だに止まっていない。
アギトやリィンが不慣れな治癒魔法をそれでもかけるが、まったく止まってはくれないのだ。
「どういう事だこれは!?」
シグナムが驚愕の声を上げる。
治癒魔法をかけているにもかかわらず、何故止まらないのか。
だが、レジアスにはわかっていた。
友の肉体は、すでに終わりが近いという事に。
「言ったろう。俺の身体はすでに死人だ。しかも、もう限界だ。この身体に治癒など効かんし、おそらく、これのせいでもう五分と意識を保っていられまい」
ゼストが言うのは、自らのカウントダウンだった。
だが、だったらなぜ、彼はさっきの攻撃で右腕一本犠牲にしたのか。
どうという事はない。
彼にはもはやデバイスを扱う余力もなかったという事に他ならない。
もし発動させれば腕が千切れただろう
ユニゾンすれば胸に穴が開いただろう
それほどまでに疲弊していた。
だが、彼はまだ止まらない。
彼の正義を、返すまで。
「・・・・・今からこれで、ゆりかごを撃つ。一発も撃てばここはもう使えん。手伝ってくれるか?」
「そのために・・・・来たのだ・・・・」
息も絶え絶えゼストが答え、ゼストがレバーに、レジアスが発射ボタンに手をかけた。
「行くぞ!!オオオオオオオオオオ!!!!」
渾身の力を込め、ゼストがレバーを下ろす。
これで安全装置が解除され、発射準備が整った。
地上では地鳴りが響き、更地の地面がぱっくりと割れて、そこからアインヘリアルがゆっくりと上昇してきていた。
その砲手にはエネルギーが充填され、おそらく上がりきると同時にチャージは終わるだろう。
制御室に、発射可能までのカウントダウンが流れ始める。
残り二十五秒。
だが、レジアスの隣にゼストは来ない。
そして来ないままに、時間が来た。
「アインヘリアル、発射ァ!!!!」
レジアスは振り返らない。
その胸には、確かに過去の正義があった。
だが、それは昔のままのものではない。
そこには、今と過去の自分、そして自分の正義のために殉じた、一人の親友のものだった。
狙うはゆりかご、後部動力炉。
そこに
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