駆け抜ける光
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もう一段本気を出そう。使う気はなかった呪印を開放して出力を上げる。
『行かせない!!』
簪と蘭も魔術炉心に魔力を追加で投入し出力を上げてくる。だが、ISと言うオモリを纏う以上こちらの方が上だ。地面を蹴り、一気に二人を引き離してラウラに肉薄する。エクスカリバーとアロンダイトを引き抜き、斬りかかる。ラウラが取れる手は、ハイメガランチャーかBWSのビームライフルをサーベル状に固定しての防御。どちらか、もしくは両方、どちらで来る。
まずい、距離を詰められた。射撃戦ならこのフィールドが守ってくれるが、あの剣はまずい。どうする、ハイメガランチャー、いや、ビームライフルをサーベルに。違う、自分の感覚を信じろ!!
足場にしていたBWSを蹴り出してぶつけ、BWSを撃ち抜くようにハイメガランチャーのトリガーを引く。今度は収束するように、全てのエネルギーを撃ち出す!!
ハイメガランチャーに撃ち抜かれたBWSが爆発し、吹き飛んでいくビームライフルをフィン・ファンネルに回収させる。よし、1つは壊れているが、もう1つは使える。壊れている方もカートリッジを抜き、エネルギーが切れたハイメガランチャーと共に破棄する。無論、シールドから引き剥がしてだ。シールドがないと次に接近された時に切り捨てられる可能性が高いからな。
先程の一撃でお兄ちゃんとの距離が大分離れた。最も、ハイメガランチャーは身体を隠せるほどの大きさの大剣で防いでいた。お姉ちゃんと蘭が追撃に入り、お兄ちゃんとの距離がぐんぐん離れていく。このままなら余裕でゴールできる。
そして最後のカーブを曲ったところで敵意に反応してフィン・ファンネルがシールドを張る。後ろではなく前に。意識を向ければ応急処置だけ施した他の参加者がコースを逆走しながら襲い掛かってくる。
「なるほど。逆走して襲ってはならないなんてルールはなかったな。だが、負ける訳にはいかない!!」
フィン・ファンネルを全機飛ばし、ビームライフルと共に連射で飛んでくるビームやレーザーや鉛玉を撃ち落とし、余裕があれば顔面を撃ち抜く。一番最初に篠ノ之箒が落ち、次に凰、オルコットが落ち、エネルギーが切れたビームライフルのカートリッジを織斑一夏の顔面に投げつけて手放した刀を引っ掴んで駆け抜ける。そして腕だけ後ろに向けてライフルを乱射する。
振り返る暇はない。暴風が既にそこまで近づいているのだから。先輩たちが振り返った瞬間、真空の刃が、水の龍が、レールガンが全てを飲み込んでいく。
「逃がすか!!」
再び追いついたお兄ちゃんが切りかかってきたのを奪った刀で受けて押し返し、砕けた。ちょっ、待て待て待て!?脆いにも程が有るわ!!武器は、エネルギーが切れたビームライフルだけ。フィン・ファンネルはさっきのに巻き
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