暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス 黒龍伝説
駆け抜ける光
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てしまう。くっ、どうすればいいんだ。

『隊長、落ち着いて下さい』

「クラリッサか。今忙しい」

弾幕が薄い部分に機体を滑り込ませながらフィン・ファンネルのリチャージだけは行っておく。

『焦りはそのまま隙に繋がります。デルタは、隊長の全てを表現してくれるマシンです』

「意味が分からんぞ!!」

『そのままの意味です。デルタにはそれが出来るだけの力が備わっています。力や技、そして心すらもデルタは表現してくれます』

「心を表現する?なんだ、話しかけてくるとでも言うのか?」

『元士郎から聞きました。この前、宇宙に上がった時、隊長は一皮むけたと。キャノンボール・ファストのことは置いておいてもいいでしょう。元から勝ち目は薄いのですから』

「……私はな、教官の指導で負けず嫌いなんだ。デルタが私を表現するマシンだというのなら、私に応えてみせろ!!」









『私に応えてみせろ!!』

ラウラのその言葉と同時に、BWSとデルタの関節部から緑色の炎が吹き上がり、バリアを張っているフィン・ファンネルが緑色に発光する。

「バカな、サイコフレームの共振現象だと!?」

驚いた所に蘭の蹴りがクリーンヒットし、距離を離される。その隙きにBWSと分離し、その上に乗って反転する。所謂バック走だな。これでハイメガランチャーとBWS内臓のビームライフルが使用可能になったか。

『行け、フィン・ファンネル!!』

通常ならコの字型のフィン・ファンネルがIの字でビームを発振させて高速回転し、円状のシールドビットへと姿を変え、弾幕を完全にシャットダウンする。

「くっ、まさかここまでの素養を備えていたとは」

ラウラの成長は速いと思っていたが、まさか高レベルなニュータイプに覚醒するとはな。作られた命でありながら、それでも世界を恨まず、優しくて純粋な心を持つ一人の人間として巣立ったか。ちょっとだけ寂しいな。まあ、これからも構ってやるけどな。巣立っても、オレ達の家族も同然なのだから。

「まあ、まだ負けてやるつもりはない!!見せてもらおうか、デルタの想定以上のパワーを!!」

再び簪と蘭の猛攻を掻い潜り、シールドビットと化したフィン・ファンネルの隙間から狙撃を行い、サイコ・フィールドに完全に防がれ、ハイメガランチャーで反撃される。

「ちょっ!?そいつは想定外過ぎる」

開発したオレの想像以上のビームの出力に慌ててマントでガードする。ハイメガランチャーが融けていてもおかしくないのだが、排熱による蒸気すら見受けられない。これが高レベルニュータイプとサイコフレームの共振による力か。まさかこれほどまでとは。カーブでの減速の際に再び狙撃をやってみたがサイコ・フィールドを抜けない。仕方ない、
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