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提督はBarにいる。
フルフラットさんの憂鬱?
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つを箸でつまみ上げて口に放り込む。サクッとした衣の中から、溶けたホルモンの脂が溢れ出す。下味のニンニク醤油と後からかけたレモンがくどさを打ち消しつつ、ホルモン特有のクセの強さは殺さずに引き立てる。噛めば噛むほど染み出して来る旨味の洪水を、凍る寸前まで冷やしたビールで流し込む。口の中に溜まった冷気と酒精を、ぷはーっと一気に吐き出してやる。

「うんまぁ……これは堪らんわぁ」

 しみじみと呟く龍驤の様子に、思わず苦笑が漏れる。

「お艦のトコも間宮んトコも、あんまりモツの料理は出してへんからなぁ。ウチ、滅多に食われへんねん」

 その言葉を聞いて、あぁ成る程と納得する。モツをはじめとする内臓系の肉は、下処理にえらく手間のかかる物だ。しかもそれが上手く出来ていないと、生臭い美味しくない代物に仕上がる。それにその味の独特さから好んで食べる者が多いとは言いにくい。

「折角やし、もっとモツを食べとこかな。お次はワインやな……それに合う料理頼むで!」

「あいよ」


 ワインに合うモツ料理……あぁ、バルサミコで煮るか。



《洋酒に合う!鶏モツのバルサミコ煮込み風》

・お好みの鶏モツ:150g

・赤ワイン:50cc

・バルサミコ酢:50cc

・オリーブオイル:大さじ1

・バター:5g

・塩、胡椒:適量

・小麦粉:適量

・醤油:少々

・水:適量

・牛乳:適量(少しでOK)


 まずはモツの下処理から。臭みの無い美味いモツを食うにはしっかりとした血抜きが欠かせない。今回はレバー、ハツ、砂肝を使う。それらから筋や血合いを取り除いたら、流水で表面のぬめりを取るように洗い、ボウルに水をたっぷりと張ってモツを30分程浸けておく。こうすると水に血が溶け出して来る。浸けておいたモツを一旦ザルにあけ、今度は牛乳をひたひたになるくらい入れて10分浸ける。牛乳のたんぱく質や脂肪球が臭いを取ってくれるからな。牛乳が苦手!って場合にはすりおろした玉ねぎとか、酒、生姜の絞り汁、後は出がらしの緑茶の冷ました奴何かも臭み取りには効果的だぞ。特に緑茶は牛乳の半分位の時間で臭みが取れる……が、沸かして冷ましておくのが手間だからな。牛乳が一番手っ取り早い。

 話が逸れたが調理に戻るぞ。牛乳に浸け終わったらキッチンペーパーでしっかりと水気を取り、塩、胡椒で下味を付けて小麦粉を全体にまぶす。

 フライパンを火にかけ、中火で温めながらオリーブオイルとバターを投入。バターが溶けたらモツを焼いていく。一気に火を通そうと思わずにじっくりと焼くのがコツだ。焦げ目が付いたらひっくり返し、両面が焼けたら一旦皿などに取り出しておく。

 フライパンを洗わずにコンロに戻し、火にかけながら赤ワインを入れる
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