第1話
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彼女の名前は、カレン・キア・エメロード。結婚した今は、カレン・K・E・ムラノとなっている。
「うん、カレン。今全部終わったところ。リョウも準備できた?」
「うん、お父さん。」
リョウは笑顔で返事を返す。
「リョウくん、私が手伝いに行った時にはもう全部準備終わってたんですよ。」
「そっか、しっかりしているな。リョウは」
「うん。」
リョウの頭を撫でてやると嬉しそうな笑顔を浮かべる。
「もうすぐ、アルティス提督が迎えに来てくれるんですよね?」
「ああ、そう言ってたよ。向こうに渡る手続きとかもろもろしてくれたのもあいつだし。」
「アルおじさんがくるの?」
リョウがアルティスという言葉に反応する。僕とカレンの次にリョウがなついている人物だ。
名前はアルティス・トライトン。時空管理局で提督をしている僕の同期一番の出世頭だ。
金髪で容姿もよく提督になる前はストライカーと呼ばれるほどの実力を持っていた。彼曰く、『俺はリュウジがサポートしてくれるから全力で戦えるんだぜ』だそうだ。友人として嬉しい限りだ。このように実力よし、容姿よし、性格良しの優良物件なのだが、なぜか特定の人と付き合っているという話は聞かないし、アル自身からも、どうやったら女性からモテるか等相談を受けるぐらいに独り身期間が長い。
実は局内外にファンクラブがあり、ファンたちが牽制し合っているためというのが原因なのだが、本人はまったく知りもしない。まあ、教ええない方が面白そうだし誰も言わないのだが・・・
それはさておき、彼とは士官学校からお互いが執務官になるまで、ずっとコンビを組んでいた人物である。
僕が管理局を辞めるのを最後まで渋っていた人物でもある。
「そうだぞ、アルが見送ってくれるそうだ。」
そんなことを話していると、来訪者を告げるチャイムがなる。
『リュウジ、迎えに来たぞ』
空中パネルにアルティスの顔が映る。
「ありがとう、すぐ行くよ。アル。」
そう言ってパネルを消す。
「じゃあ、行こうか。二人共。」
「もう、違うでしょ。」
「三人だよ、お父さん。」
二人に言われて、少し面食らう。
「そうだった。じゃあ、行こうか。三人とも」
「「うん」」
そう言って3年間世話になった家を後にした。
アルティスの車で次元艦のポートまで送ってもらい、まもなく船が就航することになっている。
今回はたまたま、地球方面に向かう艦があり、近くまで送ってもらうことになったのだ。
「たまには連絡しろよ。通信機も持っていく許可とったんだから」
「とりあえず、到着したらすぐにでも連絡するよ。」
僕はアルと握手をする。
「トライ
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