ガンダムW
1591話
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だ。
……ちょっとそこまでの買い物感覚で屋敷を潰され、金目の物を奪われるデルマイユが多少哀れではあるが。
いや、でも実質的にOZを支配しているロームフェラ財団の最高指導者なのだから、これくらいの危険は覚悟していてもおかしくはない筈だ。……うん、取りあえずそういう事にしておくか。
「えっと、その……本当に今から行くんですか? それならこちらも準備しますが」
本当に? と言いたげなサリィの様子に、俺は改めて綾子に視線を向ける。
そんな俺の視線に、綾子は小さく頷きだけを返してきた。
「折角新品のMS輸送機を貰ったんだ。それを試すという意味でも、そんなに悪くないと思うぞ」
個人的には、寧ろ大歓迎と言ってもいい。
デルマイユは色々と問題のある人物ではあるが、少なくても芸術とかに対する審美眼は確かなものだ。
それに家具の類の趣味もいい。
ぶっちゃけた話、デルマイユの屋敷を襲撃するというのは俺にとって利益しかもたらさなかったりする。
いや、勿論色々と危険もあるだろうが。
このルクセンブルク基地が襲撃される危険性とかを考えれば、その辺りは明らかだろう。
「あ、それと……出来れば人のいない場所を選んでくれないか? MSに乗ってる相手ならともかく、普通の人がいる場所を攻撃するのは、あたしにはちょっと……」
綾子が少し言いにくそうにサリィに告げる。
まぁ、それはおかしくない。
半サーヴァントになって、それなりに戦いの経験は積んできた綾子だし、このW世界で俺と合流してからはMSを使っての戦闘にも慣れてきた。
だが、それはあくまでも自分と戦うつもりがある相手との戦いであり、何の罪もない一般人をその手に掛けるというのはその性格から出来ないだろう。
「……分かりました。では、すぐに準備してきます」
俺の言葉がどこまでも本気だと理解したのだろう。綾子の要請もあって、サリィは頷いて部屋を出ていく……前に、その背中に声を掛ける。
「襲う予定のデルマイユの屋敷の選別は任せるけど、出来ればここから近い場所にしてくれ。多分ないと思うが、もし本当に俺達がいない間にルクセンブルク基地が攻撃されたら、少しでも早く戻りたいからな」
「了解しました」
そう告げ、今度こそ本当にサリィは去っていく。
ただ、場所がどれだけ近くても、影のゲートを使って転移とか出来る筈もなし、システムXNも同様に見せる訳にもいかないし。
だとすれば、結局移動についてはMS輸送機な訳で……改修したのならともかく、今の連合軍にそんな余裕がある筈もない。
だとすれば、当然のように今の状況のままで使うしかなく、だとすればデルマイユ所有の建物を破壊するにしても、その場所まで行くのに相応の時間は掛かる。
……MS輸送
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