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魔法少女リリカルなのは -Second Transmigration-
第9話 デバイス
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にデバイスかもしれないけど、それでも自分で考えて行動してるだろ。それは生きているっていう証拠だよ」
「違います。マスター、私はただの機械です。プログラムされた以外の行動はできません。私には命も心もありません」
「だったら……」
マスターは私に近づくと、突然私の手を握って私の胸へとそれを持っていった。
「マスター、何を……!?」
「動かないで。……これを聞いてもか?」
私は驚きながらもマスターの言葉通り胸に当てられた自分の手を見た。
そこからはトクン、トクンと私の胸の鼓動が聞き取れる。
「確かにレンはデバイスだ。だけど、こうして心臓が鼓動して、俺と手を握ってお互いの体温だって感じ取ってるだろ?初めて起動した時の言葉だって、レンの言葉にはちゃんと気持ちが込められてた。心が無いなら、そんな言葉を言えるわけ無いだろ?心が無いなんて、命が無いんて、悲しいこと言うな」
「マスター……」
「レン、お前は俺にとっては相棒であり、これから一緒に戦う戦友で、……大事な家族だ。だから、もう二度とそんな悲しいことを言うんじゃない」
私はマスターの剣となり、盾となるために作られた。それだけのはずだった。なのに、マスターは私を『武器』としてではなく『人』として見ている。
それも家族として。
家族がどんなものかは意味しか私には解らない。
だが、その時のマスターはまだ小さい手はとても大きく、暖かく、そしてなによりも……
とても、優しかった。
そして誓った。
もしも世界がマスターの敵であっても、私は絶対にマスターの味方でいると。
『マスター』
「ん?どうかした?」
『今日はこの後、特に予定はありませんでしたね?』
「ん〜……確かに何もないな……ゆっくり散歩でもするか。どっか行きたい所とか、レンはある?」
『マスターとならば、何処までも』
「……わかった。気の向くままにブラブラしようか」
『はい』
いつまでも何処までも、共に参ります。
私の愛する小さな、そして……優しいマスター。
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