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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
俗物に大物の心は解らない…私も以前は解らなかった。
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。見ての通り僕よりも年下ですが、僕なんかより遙かに女性の扱いに長けてます。恥ずかしい話ですが、僕は何度も彼に恋愛のアドバイスを請いました。年下で、義理の弟になる彼にです…そんな僕に、恋人が複数居るとお思いですか?好意を持たれてたかすら分からない男に、愛人が居ると思うのですか!?」
う〜ん…カッコイイを通り越して恥ずかしいです。

「そうか………」
ジジイは一言そう言うと…
「若いの…ワシの大切な孫娘を幸せにしてくれ。この子には幼い頃から苦労をさせ続けたのだ…勇者の娘になどに生まれてしまったからのぉ………」
物わかりの良い大人な演技をして、2人の交際を認めてあげた…
上から目線の恩着せがましい言い方で。

「は、はい!!」
交際(結婚)を認めてもらう事が最優先なお兄ちゃんは、嬉しそうに返事をしてアルルさんと見つめ合う。
ジジイはそれを嫌な顔で見ている。

「お爺ちゃん…彼はね、こう見えても勇者様なのよ。…此処とは別の世界の魔王を倒した、偉大なる勇者様なんだから!私達、そう言う意味でも凄く共感出来る間柄なのよ」
そんなジジイの表情に気付いたアルルさんは、懸命に彼氏を擁護する。

「そ、そうじゃったのか…道理で好青年なわけじゃ…」
そしてそれを聞いた途端、手の平をちゃぶ台の様にひっくり返し、好意的な態度でお兄ちゃんに接しだした。
マジでムカツク…殺したい…

「それにね、彼は元の国へ戻れば王じ…ムグッ!」
気をよくしたアルルさんは、更にお兄ちゃんが王子である事を告げようとするが…
「そんな事より爺!お前、僕の息子に詫び入れろ!そこら辺のアホ貴族以下と言った事に詫び入れろ、コラ!」
怒りの収まらないお父さんに口を塞がれ遮られる。

「うぐっ…す、すまんかった…少しばかり調子に乗っていた様じゃった…」
パパの恐怖再発。
マジ狼狽えのジジイ…いい気味だ!

「それが詫びの入れ方か!?指詰めろコノヤロー!」
「ゆ、指!?つ、詰めるってどういう事じゃ?」
極道の掟?
ヤバ…パパの前世はそっち系!?

「お、お爺さん…父の言う事は気にしないで良いですから」
お兄ちゃんは慌ててお父さんをジジイから遠ざける。
折角認められたのに、台無しにされると思ったのだろうか?

尚も暴れるお父さんを、アルルさんと一緒に外へ追い出す。
ちょっぴりお父さんに加勢したいわぁ…
あのジジイ、ムカつくんだもん!

「お、お爺ちゃん…あの人は、ああ見えても息子思いなの。外で頭を冷やせば元に戻ると思うから、もう喧嘩をしないでね。この場に居る全員でかかっても、彼一人には勝てないから…怒らせないでね!」
暴れる義父を彼氏に任せ、祖父へのケアへ回るアルルさん。
ジジイもお父さんの怒りが怖いのだろう…
素直に頷いてます。

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