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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
俗物に大物の心は解らない…私も以前は解らなかった。
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の説明で、ようやく意味を理解したジジイ。
今更ながら狼狽える。

「翻って、俺の息子はアルルへの愛を行動で示した。常に行動を共にし、危険があれば身を呈して彼女を守り、例え神に逆らおうともアルルの身だけを一番に思う。貴族の坊や達と比べ、どっちがアルルの事を幸せに出来るのか…言うまでもないだろうがボケ!」

「ぐっ…しかし…」
先程まで虚け者と馬鹿にしていたのだろう…
そんな虚け者からの正論攻撃に反撃出来ず、ひたすら目が泳いでる。

「か、彼等の先祖は…い、偉業を成し遂げた立派な方々じゃ…そんな立派な者の末裔と比べたら…」
怯んではいるが今更発言を取り消せず、苦し紛れの“ご先祖様凄いぞ!”攻撃。
本気で効果があると思っているのなら、今すぐ土に帰した方が良いだろう。

「お爺ちゃん、何を言ってるのよ!それじゃぁ先祖が立派だったら、子孫も同じ価値があるとでも!?」
「そ、そうじゃ!親が愚かなら、息子も愚か!親が偉大なら子も偉大なんじゃ!!」
この爺、最悪だ。

「最低ね………それじゃ言わせてもらうけど、お爺ちゃんはお祖母ちゃんの他に女が居たの?お父さん以外の子供を、余所で造ったりしたの?」
「な、何じゃいきなり…ワシはそんな節操ない事などせん!死んだ婆さん一筋じゃ!」
へっへーん!お前の息子は余所で子供作ってんぞ!

「じゃぁ何でアンタの息子は、余所で子供を造ってんのよ!ムオルって村に私そっくりの弟が居たわよ!その子の母親にも確認したんだからね…アリアハンのオルテガとの間に生まれた子だって!」
どうだ参ったから!
因みにマイパパのお父さんは、余所では励んでない品行方正ダンディーだぞ!
遺伝子は関係ないんだ馬鹿野郎!

「な……何じゃと……!?」
「お祖母ちゃんへの想いを一途に突き通した男の息子は、世界を救うと旅立ちながら、各所で愛人を作り子孫繁栄を頑張っておりますわよ!…親が偉大だと息子も偉大ねぇ!」
エクセレント!
素晴らしいですわよお義姉ちゃん!よくぞジジイを黙らせた。


お父さんの恐ろしさを感じ取り、自分の発言力の弱さを痛感し、進退に困るご老人…
「………若いの…貴様は、本気でワシの孫娘を愛しておるのか?数居る恋人の1人とかでは無いのだろうな?」
マジ激怒のお父さんには勝てないと悟り、立場の弱いお兄ちゃんへ矛先を変えるジジイ。
姑息な方法でお兄ちゃんを問いつめる。

「本気です!僕はアルルが大好きなんです!…それに僕には他の恋人などは居りません。僕は父の女癖の悪さが大嫌いでした。僕の中にも女癖の悪い男の血が混じっていると思い、女性との間に距離をおいて生きてきました。その為、女性の事…女心と言う物を、理解出来ずにいました」
だけど真っ向から愛を語るお兄ちゃん…

「彼は僕の義弟です
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