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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十六話 ホテルアグスタ 6
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ナを見る。

「もう一度言ってやる、無駄な練習をするな。疲れ切った身体で前線に出てこられても迷惑だ。今だって、緊急出動って言ってコケただろうが。実戦なら命取りだ」

「い、今のは…」

「判断力も低下している。集中力もなくなってる。そんなヤツの言う事なんか信用できるか」

「そんな事はない!アタシはちゃんとできる!」

ティアナの言い訳は、すでに子供の駄々でしかない。だが、本人がそれに気付いていない。

「じゃあさ、証明してみせろよ」

アスカはそう言って、手にしていた枯れ枝を人差し指程度の長さまで折る。

「5メートル離れるから、この枝をクロスミラージュで弾いてみろよ。できなかったら、もう休めよ」

枯れ枝をティアナに突きつける。

「バカにしてるの?5メートルなんて、目を瞑っても当てられるわ」

憤慨したようにティアナが言う。

「でかい口はちゃんとできてからにしろ」

アスカはティアナから5メートル程離れる。月明かりがアスカを照らす。

「このへんか。いいな、ティアナ。できなかったら休むんだぞ」

「分かった。早くしなさいよ」

クロスミラージュをシングルモードに移行させながらティアナは答えた。

(アスカが何を考えているのかなんてどうでもいいわ。さっさと終わらせてやる!)

クロスミラージュを構えるティアナ。

たとえ指で摘んでいたとしても、この距離なら造作もない事だ。

「ふん、やってみろ」

「!」

ティアナは驚愕した。

てっきり指で摘むだろうと思っていた枯れ枝を、アスカは事もあろうか、口にくわえたのだ。

アスカはそのまま横を向き、さあ撃って見ろと手招きをする。

「な…くっ!」

ティアナはクロスミラージュを両手で構えた。

たかが5メートル。

だが、今のティアナにはとても遠くに感じた。

(だ、大丈夫、非殺傷指定だし、この距離なら…)

そう思っても手が震えた。

(もし側頭部に当たったら…非殺傷指定でも大怪我を…目に当たれば失明の可能性も…)

息が乱れる。嫌な汗が吹き出してきた。

(できる…もし外したら…もしアスカに当たったら…いやできる!)

震える手を抑え、ティアナは狙いをつける。

(しっかり…狙って…外したら…)

トリガーに指をかける。

(怪我…失明…できる?アタシに…)

ギリッ!

唇を噛みしめるティアナ。

まさか枯れ枝をくわえるとは思ってもみなかった。

予想外のアスカの行動が、ティアナを動揺させていた。

(何でそんな事ができるの…撃てないとでも思っているの!)

渦巻く葛藤の中、ティアナはトリガーを引いた。

バンッ!

クロ
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