第十二幕その五
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「その間にね」
「そうでしょ、一旦エメラルドの都に戻ってね」
「皆をここに連れて来るんだね」
「そうしましょう」
キャプテンにも言うのでした。
「その間にね」
「うん、奇麗なものは皆で観る」
「それが一番楽しいでしょ」
「奇麗なものは一人で観るよりも皆で観るとね」
「余計に奇麗だしね」
「楽しいしね、じゃあ」
「そうしましょう」
笑顔で言ったトロットでした。
「そうしましょう」
「まあね、待っている間はね」
エリカは大きく欠伸をしつつ言いました。
「寝るか食べるか悪戯をするかだからね」
「私は悪戯だけよ」
ガラスの猫の場合はです。
「それだけよ」
「そうね、あんたの場合は」
「けれどエメラルドの都に行って皆を呼ぶなら」
その間はです。
「行き来出来るから」
「いいわね」
「そうね」
二匹でお話するのでした。
「それじゃあね」
「それでいきましょう」
二匹でお話します、そしてでした。
あらためてです、二匹でトロットに言いました。
「私達もいいと思うわ」
「それでね」
「じゃあそういうことでね」
「一旦エメラルドの都に行きましょう」
「私達もそれでいいと思います」
五人の子供達も彼等の間でどうかとお話していましたが」結論が出てでした、ナターシャが皆を代表してトロットにいました。
「私達も一旦戻った方がいいと思います」
「待つよりもね」
「はい、その間に」
「わかったわ、じゃあね」
「戻るんですね」
「そうしましょう」
にこりと笑ってです、トロットはナターシャに答えました。
「貴方達もそう言うし」
「じゃあ今から」
「ビリーナ、そうしていいかしら」
トロットはビリーナにも尋ねました。
「私達は一旦エメラルドの都に行くわ」
「それで皆を呼んで来るのね」
「そのうえでここに戻って来るわ」
「ええ、私にしてもね」
ビリーナはトロットの言葉に答えました。
「沢山の人に観て欲しいから」
「それじゃあね」
「待ってるわよ」
こう答えたのでした。
「ここでね」
「それじゃあね」
「さて、それとね」
「それと?」
「一つ思うことはね」
その思うことはといいますと。
「タイミングよ」
「ここに戻って来た時に咲いているかどうか」
「そうよ、そのタイミングよ」
「それが大事なのね」
「今日や明日には咲かないわ」
「じゃあ少しゆっくりとよね」
「戻って来てね、咲いたらね」
そうなったらというのです。
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