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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP004《お別れは先に済ませておこう》
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◇set card/mo-0,ma-0
「ターンエンド。次でラストです、風見蓮!」
……このフィールドは、いったい何?
「(トラゴ!)」
『(……魔女か)』
《トラゴエディア》を呼び出す。黒乃くんの体に入っているみたいだ。
『(貴様の従者はどうした?)』
「(クレナちゃんには、形式だけで下の階を調べてもらってる。もうすぐ来るはず!)」
『(そうか。……見ての通りの惨状だ。望月黒乃のライフが尽き、風見蓮も風前の灯だ)』
トラゴに言われなくても、それは見てわかる。蓮くんは手札が1枚で、フィールドにいたっては0。そしてライフポイントも400しかない。
「夜神さん、《海皇の突撃兵》は入ってないの?」
「"突撃兵"? そんなカードがあるんですか?」
「うん、打点2200。いたら俺死んでたんだけど」
「『―――!?」』
嘘でしょ……? それじゃ、本来なら蓮くんは既に………
「……アイシアさん」
ふと、蓮くんが口を開いた。
「……え?」
「沙耶姉に伝えといて。多分、俺はここでリタイアだ」
そう言って、蓮くんは私に振り向いてくれた。
……陰りのない、優しい
あ
(
・
)
の
(
・
)
笑顔で。
「大丈夫。みんなが夜神さんから逃げ切れるだけの時間は……」
「やめてよ!!」
気づけば、私は遮っていた。諦めきったような蓮くんの言葉を、これ以上聞きたくなかった。
「ねえ、そんなこと言わないでよ……! もっと、ほら、先に行っててみたいな……」
「それさ、駄目だよね。無駄に希望を持っちゃうとさ、裏切られたときの絶望は大きくなっちゃうよ?」
蓮くんの表情は変わらなかった。それはまるで、初めからこうなることがわかっていたみたいに。
『……諦めろ、
魔女
(
マスター
)
。どのみち我らはもう助からない』
「トラゴ……」
「行って、アイシア! 後は沙耶姉が絶対に何とかしてくれるから!」
『魔女……貴様は、ここで死んでいい人間ではない。走れ!』
「―――っ!!」
もと来た道を全力で駆け戻る。私が階段を駆け降り始めるのと、私の背後で風を切る音が聞こえたのはほぼ同時だった。
……ごめんなさい、2人とも………!
to be continued...
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