第23話 復讐の果て
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!!?」
「大丈夫だ、まだ脈はある!」
百代に遅れてすかさず駆けつけて来た士郎が、迷わず遥か遠き理想郷を使ってモロの傷を癒す。
「よ、良かった。良かった!――――お前っ!!!」
傷が癒え顔色も安定していく姿に安堵の息をつき終えた百代は、その元凶を睨み殺すように見る。
「あ・・・・・・あ、ああ・・・!?」
当のヒカルは自分がした行為に信じられなく、目尻に涙を溜めながら錯乱直前のような表情に染まっていた。
その顔が百代の癇に障ったのか、踏み出そうとするが士郎に制止を掛けられる。
「何で止めるっ!?」
「さっきのはあの娘自身の意思じゃ無いからだ」
「如何してそんなこと言い切れるんだ!」
「あの時のあの娘の虚ろな目に見覚えがある。アレは誰かに操られている時の症状だ」
本来のいた世界で、どこぞの典型的な魔術師が一般人と言う材料を集めていた時に出くわした事を思い出す。
勿論その魔術師を排除した事も。
「何故お前がそんな事を知ってる?」
「・・・・・・今は詳しくは言えないが、そういうモノがこの世には有るんだよ」
士郎の言葉に幾らか落ち着きを取り戻した百代だが、今迄の事を思い出した上で改めて聞く。
「トーマスさんのあの姿や周囲のオートマタもそれに関連してるのか?」
「ああ。この戦いの後、必ず詳しい事情も話すから俺を信じてくれないか?」
出来れば拘わらせたくなかった士郎ではあるが、事ここに至っては隠し通す事は困難であると判断し、腹を括る決意をした。
その決意を察せられる百代では無いが、目を見れば嘘偽りなど無いという位の判断は下せることが出来た。
「分かった。――――それで?あの娘は如何するん」
「嫌、嫌否いやイヤ嫌いやイヤ否いやいやいやいやァアアアアアア!!」
突如悲鳴を上げるヒカルに、操り人形であるオートマタ以外の全員の目が彼女に集まった。
先程の様な不意打ち的な異変では無いので、アステリオスが心配そうに寄って来る。
「ひ、ひかる?」
「だ、だ・・・め、に、逃げ――――狂え、バーサーカー」
「ッ!?」
狂戦士のクラスに呼び出されたサーヴァントは、強化ランクの低さやマスターとしての素質や判断によって、最初から狂っていない場合もある。
しかしマスターの判断などで何時でも狂わせる事も出来る。
ただし、魔術師として相応の術者でなければ、一度狂わせれば止められらくなる。
「ぉお、おお、ゥオオオオオオオオォオオオおオオ!!」
アステリオスはヒカル越しのライダーの命により、理性を完全に失った狂戦士になった。
さらにヒカルの憤怒の特性により、全身に炎を纏った狂獣に変貌するのだっ
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