新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
memory:35 明日に向けて
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ですよ」
「あっ」
「確か絶招炎雷炮でしたっけ? その技の次に繰り出した逆鱗」
「あの空中での回し蹴りのような踵落としは本当にすごかったよね」
その光景を思い出し、苦笑いを浮かべるコロナ。
ちらりと料理中のセインを見るのも忘れない。
「ですから、ね」
「……うん!」
リオは納得できたようで、元気に頷いた。
「それで思い出したんだけど、リオが温泉で大人モードになったんだって?」
「明日のために頑張ったんだよね」
「うん! 元々ある身体強化魔法の術式をいろいろ書き換えて。……お兄ちゃんに少し教えてもらったけど」
「……へぇ〜、ライが」
なるほどなるほど。
だから身体強化魔法について調べていたのか。
無限書庫に出向いたり、姉さんたちに聞いたりしてたことはライの威厳のためにも言わない方がいいか。
「ちょっとリオの大人モードを見てみたいな」
「だ、ダメ! 悠兄ぃは明日までナイショ」
「どうして?」
「だって…試合前に驚かしたかったんだもん……」
「なんじゃそりゃ。……それなら明日まで楽しみにするさ」
「ユーリさんは明日の試合にでるんですよね」
「もちろん。去年と違ってキレイに人数が分けれるみたいたがら楽しめそう」
「チームっていつ分かるの?」
「夕飯の時だとさ。ノーヴェさんが発表するってなのはさんとフェイトさんが」
スターズとライトニングの模擬戦後も空を飛んでいた二人はイクスが来る少し前に帰ってきた。
温泉に向かうところを呼び止めてそのことを聞いておいた。
「ま、誰と一緒のチームになるかその時わかるから……いや、ホント楽しみだ」
去年の同様に自分自身の本気をぶつけ合える数少ない機会であるから自然と心の底から笑みが浮かぶ。
それを見て三人とも驚いているようだったが、次第にやる気に満ちた表情に変わった。
「もしかしたら悠兄ぃが敵かもしれない……。うぅ〜ッ、想像するだけでゾクゾクしてきた!」
武者震いをしながら目を爛々と輝かせるリオ。
「そうだね。去年は負けっぱなしだったから、今年は絶対に勝ちますから! 師匠ッ」
力拳を作って宣言するコロナ。
「私も始めてなので頑張って……」
「その話待ったッ!」
二人に続くイクスの言葉にセインが待ったをかけた。
「セインいつの間に……。てか、待ったってなにかあんの?」
「その様子じゃ聞いてないかー。イクス、自分で伝えるって言ったんだからちゃんと言っておかないとダメだぞ!」
何を話しているのかわからない私とリオとコロナにシュンとしたイクスがポツリポツリと話した。
なんでも、私が家を出発したその日に熱を出して
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