第四章
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ああ、そうなったんだ」
暖かい目でだ、キョウイチは曾孫と花を見ていた。
「そして今度ひい祖父ちゃんは日本に行くけれどな」
「皆を連れて行ってだね」
「そこでその軍人さんとも会うからな」
「その人は何処にいるの?」
「神社にいるんだよ」
やはり優しい目で言う。
「今はな」
「神社って?」
「日本の教会だよ」
曾孫にわかりやすく話した。
「そこにいるんだ」
「じゃあ僕もその人に会えるんだね」
「会いたいかい?」
「うん」
幼い声でだ、トミタは曽祖父に顔を向けて答えた。
「僕その人に会いたいよ」
「そうか、じゃあ日本に行こうな」
「そこにも蒲公英あるよね」
「ああ、あるぞ」
キョウイチは曾孫にまた答えた。
「日本でも蒲公英を観ような」
「そうしようね」
二人で笑顔で話した、暑い島国でも蒲公英は咲いていた。そしてキョウイチ達を見て静かにそれぞれの場所で佇んでいた。最初は一つだけだったが今では島のあちこちでそうしている。
世界に一つだけの花 完
2017・1・27
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