新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
memory:34 温泉パニック
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ィヴィオとノーヴェとティアナが出てきた。
「イクスはこっちじゃなくてあっち!」
「? どうしてです?」
「どうしてじゃないよ!? イクスは女の子なんだから女湯に入るの!」
「別に悠莉と一緒なら気にしませんよ? いつも一緒に入ってますから」
「ユユユーリと、いつも、いっしょに……」
「……ユーリ、アンタ……」
ヴィヴィオは何を想像したのか顔を赤く染めて俯き、ティアナとノーヴェは呆れたような目で悠莉に視線を向けた。
「……言っておきますけどいつもじゃないです。というかイクスが勝手に鍵を開けて乱入してくるんですよ。その上姉さんがふざけてやれやれ押せ押せと言わんばかりに……」
「……あぁ」
悠莉がはやての名前を挙げると、その様子が容易に浮かんだようで、悠莉を見る視線が生ぬるいものにかわった。
それを受けて悠莉は疲れたように重く溜め息を吐いた。
「とにかくだ、イクスはアタシたちと一緒にこっちだ」
「ヤ、です」
そっぽ向くイクスヴェリアにどうしたものかと頭を悩ます大人二人。
「悠莉」
不意にイクスヴェリアが悠莉の服をちょいちょいと引っ張った。
「なに?」
それから悠莉にしゃがむように言って、ないしょ話をするように耳元で何かを言った。
途中、悠莉から「う〜ん」や「でもな」と悩むような聞こえたかと思うと「あー……」やら「はぁ……」といった諦めに変わった。
「それじゃあ決まりですね。ヴィヴィオ、ノーヴェ、ティアナ早くお風呂に入りましょう♪」
さっきまでとはうってかわって嬉々とした表情で女湯へと向かって行った。
「ユーリ…イクスとなに話したんだ?」
「些細なことですよ」
-side end-
-side 悠莉-
「ふぅ、やっぱり温泉はいい」
「そうだね。訓練後だから余計に」
イクスをティアナさんたちに引き渡して男湯にエリオと二人で温泉につかる。
「それにしても本当にびっくりしたよ。ごく当たり前にイクスが男湯に入ってきたんだから」
「普段は自重してるんだけどね。最初の頃なんて……はぁ」
「ユウも苦労してるんだね」
「あはは、一応はね。でも今回のは私が原因になるのかな?」
「というと?」
エリオに苦笑いで返しす。
「最近イクスに構ってあげられなかったんだ。ほら、学校の試験明けに来るって言ったでしょ? 試験勉強で忙しくって……。イクスもそれがわかってたみたいだから気を使ってくれてたんだ」
「へぇ〜」
「だからその反動っていうのか? 抑えていたのか爆発していつも以上になったのかと」
「そっか。とろでさ、学校ってどんな感じ?」
「……ああ、エリオやキャロって
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