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KANON 終わらない悪夢
32秋子の昔話
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なんて」
「えっ?」
 祐一を触りながら、艶っぽい目で見上げている秋子ちゃん。
「姉さんとは練習しなかったんですか? 祐一さんの部屋のゴミ箱や、お風呂場のニオイで、名雪が発情して大変だったんですよ。ちゃんと祐一さんとしたので良かったんですけど、もし学校で発情して誰とでもしていたら…」
 祐一は、つい疲れて使用済みティッシュをゴミ箱に捨てたり、便所や風呂場でヌイてしまい、ニオイを残した事を後悔した。
「いや、それは、その」
「も・ち・ろ・ん、私も発情したんですけどね、フーーッ」
「うっ!」
 体をぴったりと付けて耳元で囁かれ、甘酸っぱく熱い吐息をかけられる祐一。もう何もされなくてもビンビンだった。
「だから祐一さん、その気になっても自分でしちゃ駄目ですよ、これからは私か名雪、真琴も帰って来ましたから、誰か呼んでして下さい、私達3人なら妖孤の純血を保てるんです」
「そんな」
「昔にも稀に、災厄の後、純血の妖孤が生まれた事がありましたけど、一人ではどうする事もできないで、また人の中に埋もれて行ったんです」
「はあ」
「その名残が倉田家や美坂さん達なんですけど、たまに力だけを持って産まれて来る子供がいるんです。でもS2器官が無い体だとすぐに衰えて、栞さんや香里さんみたいになってしまうんですよ」
「ええっ?」
 だんだん危ない話になって来たが、どうやら栞の4次元ポケットはディラッグの海に繋がっていて、香里の知力の源は、体全体が生体コンピューターになっているが、フルに活動すると電源切れで1分持たないらしい。
「そうですね、三人とも一緒に妊娠すると、祐一さんのお相手ができなくなるので、ずらした方がいいでしょうね、足りなかったら、香里さんと、栞さんも入れて…」
「そんな事できませんよ」
「あら、今は仮に良くなったように見えるだけで、月に1回は「注射」してあげないと、すぐ元に戻りますよ、それもゴムを付けたり洗ったりしたら、「粘膜感染」しないので意味が無いんです」
「…………」
「それがだめなら、せめて「口から飲ませる」しかありませんけど、注射の五倍は飲ませるか、「直腸から注射して」2,3日は置いておかないと」
 避妊するなら、五回以上「口出し」するか、事前の処置として、「2,3日トイレに行けないぐらい空っぽにしてから」直腸に注射しないと効果が無いらしい。
「それに病気を治して十年近く生きるには、祐一さんの子供を産むしか無いんです。舞さんに聞きましたか? 川澄さん、六年ぐらいしか持たなかったようですね」
 美汐と同じく「何か」に聞いて、舞の母親の死亡と復活まで知っていた秋子ちゃん。例の話の「瀕死の重病から、妖狐の子を産んで六年生きた」というのは舞の母親のことらしい。
「その時、舞さんに力が無ければどうなっていたか、姉さん、お父さん
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