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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十六話 誰が邪魔をしやがるのですか?!
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が驚いた顔をしたが「フィオの頼みなんだから断れるわけないでしょうが。」と一言の下に言ってのけた。
『エア・ポート周辺の治安維持に当たってほしいの。既に帝国とフェザーン自治領主府には連絡を取って承諾を得ているわ。あちらも市街地に起こった他の事件、暴動を鎮圧するのに手いっぱいなの。私たちとしてもこれ以上無用の犠牲が出るのは好ましくはないから。』
「了解よ。」
ティアナは通信を切ると、ルグニカを見た。彼女は心得たというようにうなずく。
「陸戦隊を出動させて、エア・ポート周辺の治安維持に当たります。」
敬礼をし、ルグニカは幕僚を呼び集めて装甲車の群れに歩いていった。「グズグズしない!」「部隊を集めて整列させる!」という彼女のにぎやかな叱責に一瞬フッと相好を崩したティアナは艦に戻った。ヘルヴォールを預かって指揮を執っているのだ。彼女としてはエア・ポートに臨時司令部を設け情報収集と衛星軌道付近にいる帝国軍艦隊を預かるレイン・フェリルとの連絡を密にとることが役目だと自覚していた。
他方――。
自由惑星同盟側はこの突発事件については帝国軍同様警戒態勢を構築したが、あえて協力をしようとはしなかった。一つにはフェザーンが形式的には帝国の領土であるため、そこに介入することはかえって帝国を刺激することになるとの見方があったからである。少なくとも自由惑星同盟の政府首脳陣はそう判断し、国防委員長を通じて軍にそのように指令していた。また、いち早く司令部の守りを固め、艦隊に警戒態勢を呼びかけ、フェザーンの自由惑星同盟側に艦列を集結させて万が一に備えたのである。
帝国軍の艦隊を預かるレイン・フェリルは早まろうとする部下たちを抑えたが、それから先の彼女がやったことは自由惑星同盟帝国双方で最も大胆な事だったかもしれない。彼女は、全艦隊の最前線に自身の艦を進めてにらみを利かせたのである。のちに、ラインハルトはレイン・フェリルの機転を賞して「卿は参謀としてだけではなく一流の武人としても胆力を備えているな。」と言ったのであった。
むろん、この行動については、全軍を預かる将官としてやや軽率な面があったという者もいたが、彼女は気にしなかった。重要なのは批判や勝算ではなく、捕虜交換の際に自由惑星同盟との間に砲火を交えることがなかったという結果それのみだからである。
* * * * *
ベーネミュンデ侯爵夫人邸――。
一時、皇帝自らが釘を刺したことによって、またアンネローゼの下に通う頻度が下がったことによって、ベーネミュンデ侯爵夫人の機嫌は直ったのだが、それも長くは続かなかった。皇帝陛下がアンネローゼのもとに通い始めると、ベーネミュンデ侯爵夫人の機嫌は一気に急降下して顔に険が戻り、いつもの取り巻きが侯爵夫人の邸に集まりだしたのである。
ベーネ
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