暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第20話 償いの任
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
っち》の情報知りすぎじゃない? 僕が疾風っていう変なあだ名ついてることも含めてさ」
「あたしの情報網、割と広いのよ。色んな情報屋とかプレイヤーと知り合いだから」
「マジっすか」
 ということは、情報屋の中でも有名なアルゴとも知り合いなのかもしれない。
 というか、攻略組のことにしてもそうだけど、結構筒抜けなんだな――いや、ニナ姉の情報網がすごいだけなのか。
「それにしても、カルマクエストって一体どんなのなんだろうね」
「さーね〜。結構情報通なあたしもカルマクエストについてはからっきしよ。少しも聞いたことないわ」
「僕もまったく」
 アスナにメッセージついでにアルゴにもカルマクエストについて聞いてみたが、アルゴほどの情報屋でもほとんど情報を持っていなかった。
 わかったことは、カルマクエストというのはかなり難易度が高いということだ。アルゴから聞いた噂話によると、あまりの難易度にゲームオーバーになってしまうとか……。
 そんな危険度の高いクエストは受けないのが得策なのだが、ニナ姉のカーソルを緑に戻すためにはこれしかない。オレンジのままだと圏内指定の街や村に入ることができないし、何より周りのプレイヤーからの目や対応が怖い。
 最悪の場合、他のプレイヤーから悪者退治としてPKされてしまう可能性も――。
 カルマクエストは、層ごとに最低ひとつは受注できる施設が街なり村なりに設置されている。今いる第二十二層にはひとつしか設置されていない。
 幸いその街は、寝泊まりした村からそう離れた場所になかった。
 街の前に着き、ニナ姉と二人で中に入る前に立ち止まる。
「ここか〜。受注できるとこ」
 一見した感じだと、特に代わり映えのない普通の街だ。でも、この層にある街や村の中では上位に入る大きさだろう。
 変わったところがあるとするなら、フィールドは木々が生い茂っているというのに、この街の周りだけ木が存在しないところだ。
 伐り倒して街を大きくしたのだろうか、街の周りには木々の代わりに硬質な塀があった。それがこの街を周りの風景とのミスマッチさを生み出している。
「さて、どんなものかお手並み拝見ね」
 軽く肩を回しながら、ニナ姉が街の方に進んでいく。僕もそれに続いた。
 普通なら、オレンジプレイヤーが街に入ろうとしたら超がつくほど強いNPCがすごい勢いで出てきて襲われる――のだが、この街は違うようで、ニナ姉が街に踏み入ろうとすると、それを遮るように女性のNPCが前に現れた。
「カーソルがオレンジのため、街に入ることができません。カルマクエストを受注しますか?」
 無機質な音声で平坦なセリフが流れる。そのあとニナ姉の前にウインドウが現れた。
 ウインドウは隣にいる僕にも見えるもので【カルマクエストを受注しますか?】というようなメッセージが
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ