暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第20話 償いの任
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僕、ニナさんのことをこれから『ニナ姉』って呼んでいいですか?」
「……はあっ?」
 急に何言い出しているんだ、こいつは。あ、そうだ、じゃないわよ。
「なんであんたの姉の代わりをあたしがしないといけないのよ。それで何か変わるわけないでしょ」
「い、いや、そうなんですけどね〜……いや、違うんですよ!」
 何が違うのよ。
「僕、ニナさんとこれからも仲良くしたいんです。だから、距離感を縮めるためにはニックネームかなって」
「もともとこの『ニナ』っていうのもアバターネームもニックネームみたいなものなんだけどね」
「それは、そーなんですけど……ね〜……」
 夜なのに目に見えてしょんぼりしはじめるユウ。別に悪いことしているわけでもないのに罪悪感のようなものが胸の奥で湧き出て、耐えきれず口を開く。あたしの負けだ。
「はあ……まあ、いいわよ。好きに呼べばいいじゃない。あたしは別に構わないわよ」
 まさかソラ以外の人に姉と呼ばれることになるなんて思いもしなかったけれど、別に嫌ってわけじゃないし、いいだろう。
 あたしの返答に、ユウは嬉しそうに顔を上げて笑う。
「あ、ありがとうございます!」
「ついでに敬語ももう止めちゃいな。あたし敬語使われるのあんまり好きじゃないし、あんたも距離詰めたいっていうなら、敬語なしの方がいいでしょ」
「そ、そうですね……じゃなくて! えっと、そう、だね」
 いきなり敬語を外すことに慣れないのか、難しい顔をして?を指でかく。それから、へへへ、と嬉しそうに歯を見せた。
「――じゃあ、これからもよろしくね。ニナ姉!」
 自分の頬の筋肉も少しだけ緩んだ気がした。
 あたしは新しくできた弟分を見つめ、
「こちらこそよろしくね、ユウ」

   *

 夜が明けて、ニナ姉の作った朝食をとったあと、予定通りキリトにソラのことを頼み、僕とニナ姉はカルマクエストの受注へ向かった。
「ソラ、大丈夫かしらね……」
「大丈夫。キリトは攻略組の中でもトップクラスに強いし、ちゃんとソラを知り合いのところに届けてくれるはずだよ」
「キリトの強さはわかってるんだけど、それでも気になっちゃうのよねー」
 今朝知り合い――もといアスナにメッセージを送ったところ、了承してくれた。
 デュエルの約束通り、アスナは今日オフのはずだ。せっかくの休みを潰しちゃうようで悪いけど、お願いを聞いてくれて本当に助かった。
「ていうか、あんたも本当はやることあったんじゃない? 攻略組はもうすぐボス戦なんでしょ?」
「そうなんだけど、ちょっととある事情で僕メンバーから外されてるんだよね。だから、気にしなくていいよ。やることなんてないから」
「ふーん、そうなの。ハブられたのね」
「違うし! ていうか、前から思ってたんだけど、ニナ姉って|攻略組《こ
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