暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第20話 償いの任
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 後味の悪い結末を迎えたあと、僕たちは圏内指定されていない――いわゆる《圏外》というやつだ――村の宿屋に泊まることにした。
 キリトのおかげで村は簡単に見つかり、宿も幸いなことに部屋が空いていた。村自体は圏外だが、宿の中は圏内のためひとまず安全といえる。
「……とりあえず、ご飯食べようか……?」
 借りた部屋の中でテーブルを囲むようにして集まっている他の三人に、そう静かに提案する。
 今日の疲れが一気に出たのか、ソラはニナさんに寄りかかるようにして寝息を立てていた。だから、残りの二人の片手剣使いが僕の意見に応える。
「賛成だな。時間的にもいい頃合いだし、疲れたときには美味いもの食べて寝るのが一番だ」
「あたしも同意見だけど、問題はその『美味いもの』がこの辺にあるのかってことよ」
 ニナさんの言葉に僕もキリトも黙り込む。ソラの寝息だけを耳が拾う。
「キリト、この村って食事できる場所ある?」
「俺もここにこの村があるってことくらいしか知らなかったからなあ……。流石にそこまでは……」
「そっか」
「宿に入るまでに歩いた感じから言うと、無さそうね」
「そうですね〜……あはははは……」
 思わず力なく笑ってしまう。
 ニナさんの言う通り、村を歩いた感じだと古びれた武器屋と防具屋、そして今いる宿屋しかなさそうだった。この村には、必要最低限の設備しか施されていないらしい。
 三人の様子、疲労度を見て、ご飯を買いに行こう、なんてこと言えない。
 無論、僕も自分で言うのも何だけどかなり疲れてる。気持ち的には僕ももう一歩も動きたくないのだ。きっとみんなも同じはずで、そんな中でまた移動しようなんて言えるはずがなかった。
 どうしようか、と頭をひねっているとため息が聞こえた。
 音のした方を見ると、ニナさんがウインドウを操作している姿があった。
「何してるんですか?」
「こうなったら、もう作るしかないでしょ。なんか余った食材あったかしら……」
「え?? 料理作れるんですか??」
「作れるわよ。ないと困るじゃない」
「そ、そうですかねぇ……?」
 今のところ、別に困ったときないけどなー……。
「ほら、あんたたちも何か食べれそうなの出しなさいよ。食材は多い方がいいし」
「そ、そんな急に言われても……キリト何かない?」
「お、俺もすぐ使わないと思ったのは売っちゃうからな〜。ちょっと前までならストレージいっぱいに入ってたんだけど……」
 結局、二人して出てきた食材はフィールドにいたモンスターからドロップした肉塊、野菜と言えなくもないような植物の根や葉だった。それらが床に積もり山になる。
 僕らの寄せ集めの素材を見てから、ニナさんは自分の出した素材を見直す。ちなみにニナさんが出したのは第二層や三層など、ここからかなり下の層にいるモンス
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