暁 〜小説投稿サイト〜
もう一人の八神
新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
memory:32 旅行、始まる
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、未だに制服姿のままであったことを思い出したヴィヴィオは自分の部屋へと向かう。

「賑やかになりそうですねー」

「ああ」

「そういえば、スバルさんたちは別行動なんですか?」

「スバルとは次元港で待ち合わせ。ちょうど仕事終えてるころじゃねーかな」

「あれ? そしたらユーリさんは……?」

「コロナは聞いてなかった? 悠兄ぃは昨日から行ってるよ」

「あと、エリオとキャロの二人もな」

ノーヴェ、リオ、コロナがそんな会話をしていると、

「あの…ノーヴェさん……」

「アインハルト? どうした」

「そのっ…イクスさんのお兄様も行かれるのですよね……?」

緊張か不安か、そんな表情を浮かべながらアインハルトは尋ねた。
それに答えようとしたノーヴェだったが、割って入られた。

「悠莉君なら昨日からお世話になってるみたい」

「なのはさん……。もしかしてユーリのやつから連絡が?」

「ううん。さっきメガーヌさんに人数の確定を伝えた時にね」

「なるほど」

「それにしても、アインハルトちゃんって悠莉君と会ったことあるのかな?」

「いえ、ヴィヴィオさんやイクスさんから話を聞いてるだけで、顔を合わせたことは……」

そう答えるアインハルトの顔は先ほどから変わらず曇ったまま。
それを見て何か察しが付いたのか、ノーヴェがアインハルトの頭に手をのせた。

「……あのことなら別にユーリは気にしてないと思うぜ」

あのこと……それはノーヴェとアインハルトが、ヴィヴィオとアインハルトが出会うきっかけとなったあの日の夜こと。

「そ、そうでしょうか……?」

「ああ」



ヴィヴィオたちの準備が着々と進んでいく頃、カルナージでは、

「くしゅんッ!」

「あらあら」

「ユー? もしかして風邪?」

「そんなはずは……。誰かが噂してるのかも」

昼前にやってくるヴィヴィオたちのための昼ごはんの下拵えを手伝っている悠莉がくしゃみをした。



それから数時間後。
カルナージに今回のオフトレに参加する残りのなのはたち一行が到着した。
そして、その一行を笑顔でメガーヌとルーテシアが出迎えた。

「「みんないらっしゃ〜い♪」」

「こんにちはー」

「お世話になりまーすっ」

大人たちはメガーヌのもとへ、子供たちはルーテシアの周りに集まった。

「ルーちゃん!」

「ルールー! 久しぶり〜!」

「うん、ヴィヴィオ、コロナ」

久しぶりの再会をほどほどに、ルーテシアはリオに近寄った。

「リオは直接会うのは初めてだね」

「ずっとモニター越しだったもんね」

「うん。モニターで見るより可愛い」


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