腕一本
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ち上げられている少女の手首を掴み、
「っ!!」
捻挫で痛む足を振り上げ彼女を掴む腕を本来曲がらない方向へとへし折る。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
骨が砕けたことにより絶叫するショートヘアの女性。その間に俺は支える力を失って地面に落ちそうになる少女をギブスを目一杯はめた左腕とまともに動かせる右腕とでなんとかキャッチする。
「え・・・」
「なんで〜・・・」
「ここにいるの・・・?」
突然ここにいるべきではない人物が現れたことに驚きを隠せない様子のウェンディたち。
「別に、通りかかっただけだけど」
偶然やって来た村で仲間と出会えるとは・・・運がいいのか悪いのかよくわからないけど、ま、いっか。
ウェンディside
突然現れた包帯だらけの少年が一瞬誰なのかわからなかった。けど、特徴的な髪や相棒の猫を見てすぐに仲間だとわかる。
「立てる?」
「う・・・うん」
お姫様抱っこしていた少女を立たせるとケガをしていて動きにくいのか、ぎこちない動きで敵へと振り向く。
「なんだ?お前」
「こいつらの仲間だけど?」
折れた腕を押さえて涙を流している女性を一瞥した後その原因を作った少年を睨み付ける二人。それに対し彼は平然とした表情で淡々と答える。
「まさかそのケガで俺たちと戦うつもりか?」
「貴様が何者か知らんが、お前程度すぐに倒してやれるんだぞ」
すでに満身創痍なレオンでも手を抜く様子は微塵もないエーメさんとカラスさん。さすがにこれはまずい!!今のレオン一人じゃとても勝てません!!
「待っててレオン!!私も・・・あぅ」
加勢しようと立ち上がろうとしますが、体に力が入らない。こんな時に限って・・・
「手伝うよ、レオン!!」
「大丈夫だよ」
脚がプルプルしてるけど辛うじて立っているシェリアが共に戦おうとするけど、レオンはそれを片腕で制します。
「こんな奴らに二人もいらない。俺一人・・・いや」
突然包帯が唯一巻かれていない右腕を突き上げるレオン。彼はそのうちの一本の指を立てると彼女たちを指指します。
「腕一本!!この腕一本で倒してやる!!」
「「なっ・・・」」
あり得ないようなビッグマウス発言。本当にそんなので勝てるの!?レオン!!
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