腕一本
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わせる」
心配性なジュラさんは手の平サイズの小型通信用魔水晶をラウに持たせる。これさえあれば疲れても全然大丈夫だね!!
「じゃ、またいずれ」
「バイバ〜イ!!」
善は急げとその場から立ち去るラウたち。クエストには失敗したので報酬はもらえなかったけど、おおよその原因を突き止めてくれたということで別料金をもらうことができた。そのお金で最初の目的地であるお団子屋さんへと向かった。
レオンside
評議院を出てから二日後、100年クエストを失敗してから五日間くらい経ったのかな?
「そういえばあの依頼はどうなるの?」
「打ち切りになるって話だったよ?」
お店回りをしながら色んな物を食べ回っているんだけど、俺が失敗した例のクエストについてのことをラウルに聞くとそんな返答が来る。
「アクノロギアがうろついてるんじゃとても完遂はできないだろうってさ」
「ふ〜ん」
あの強いのがアクノロギアだったとは驚いた。でも、そんな奴を“弱い”と感じてしまった俺はアホなんだろうか?それともドラゴンって大したことがない生き物だったとか?昔は人の力が弱すぎて対抗できなかっただけなんじゃないのかと思ってしまう。
「次はどこに行く?」
「確かこの先にあるカノッコ村っていうところの近くにお汁粉が名物のラーメン屋があったはず」
「え?それおかしくない?」
ラーメン屋なのにお汁粉が売りとはどういうことなんだろうか?それが気になってずっと前から目をつけていたお店なのでこの日を楽しみにしていたのは言うまでもない。
「ついでに村に泊まれるところがないか聞いてみよう」
「そうだね。そろそろ日も落ちるかもしれないし」
正確な時刻はわからないけどお昼はもう回っているはず。そろそろ宿屋を確保しておかないと真っ暗な山で野宿しなければならなくなるかもしれない。
「あそこがカノッコ村だな」
「そうだ・・・あれ!?」
まずは村で泊まる場所の確保と思っていると、ラウルが何かに気付いたらしく前方を指さす。
「あれシェリアじゃない!?」
「え?」
彼の視線の先を見るとそこには見覚えのあるメンバーが六人。しかし、様子がおかしい。
一人は血の海に沈んでおり、他の四人は地べたに座り、幼馴染みと思われる少女は首を持たれて宙吊り状態。
「シェリア!?」
「うわっ!!」
咄嗟にヤバイと直感した俺は松葉杖を放り出し隣に立つ少年の尻尾を掴み全速力で村へと降りていく。
「離して・・・目が回るぅ」
尻尾を捕まれたせいで猫に戻ったラウルは振り回されて目を回しているが気にしている余裕はない。彼を頭の上に投げ置くと、唯一動く右手で持
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