腕一本
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を見開く。
「どうしたんじゃ?そいつは」
窓から許可もなく飛び込んできた無礼者を追い払おうとしていたはずだったけど、目の前に大ケガをしている少年がいるとわかった途端事情が変わったらしく、心配そうにしゃがみこむ。
「頼まれてた100年クエストで変な奴に挑まれて、こうなっちゃったの!!」
「100年クエスト?つまりこいつが噂の・・・」
元々評議院から頼まれた依頼だけあってこの人も誰がやりに行ったかは把握していたらしい。彼はレオンの顔を見た後、まるで何か別の生物にでも変化したかのように巨大化していく。
「ワシがこやつを医務室に連れていこう。ジュラは右に行った管理室にいるはずじゃ」
「わ・・・わかりました!!」
慌ててたから全然気にしていなかったけど、この人の魔力すごく高い!!もしかしたらジュラさんよりも大きいかも・・・
接収だと思う魔法で変身した老人は意識不明のレオンを連れて大急ぎで廊下を駆けていく。ラウは彼に言われた通り、ジュラさんがいるはずの管理室へと向かい、レオンが危ない状態にあることを伝えにいった。
ガチャッ
「レオン!!」
ジュラさんにレオンのことを伝えると、彼は信じられないような顔をした後、すぐさま医務室へと駆け出し、扉が外れてしまうのではというほどの勢いで中へと入る。
「オイ、もう少し静かに入って来んか」
「申し訳ありません、ウルフヘイム様」
入った部屋には先ほどレオンを連れていってくれた老人が待っており、ジュラさんは深々と彼に頭を下げる。
「あの・・・レオンは?」
ジュラさんの反応からしてこの人がすごい人なのはおおよそわかるんだけど、それよりも今は仲間のことの方が大事。彼は扉の真横に立っており、白のカーテンで一つのベッドが区切られていたから、レオンの姿が確認できずに気持ちが滅入る。
「今医療班に緊急で治療をさせておる。ただ、かなりの大ケガだったから、助かるかどうか・・・」
「そんな・・・」
まともな攻撃は最後の一発しか受けていないのに、たったそれだけであんな大ケガ・・・しかもレオンがやられちゃうなんて信じられないよ・・・
「ラウル、何があったのか詳しく説明してくれないか?」
「ここじゃなんじゃ、管理室の方に行こう」
「う・・・はい」
彼らに連れられて医務室から出ていく。その際次から次へと医療班が中を慌ただしく出たり入ったりしており、かなりのダメージを少年が受けていることがわかり、心が揺らいだ。
「それで?一体何があった?」
ジュラさんを呼んできた部屋へと案内され、二人の正面
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