新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
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まりと笑みを浮かべる。
「へぇ〜、ちなみにどれくらい?」
「い、1.5cmだけど……」
「「……」」
「な、なにかな!? その沈黙!」
私たちは何も言わずに頷きあって、キャロの肩に手を置き、
「「きっといいことあるさ(わよ)」」
「これでも気にしてるんだからーっ!」
「「あははははっ!」」
「ユウもルーもそこまでにしたら……?」
苦笑するエリオに窘められ標的を切り替える。
「ごめんごめん、ついね」
「うぅ〜、弄られるこっちの身にもなってよ〜」
「だからごめんって。……でもさ、ホント不思議だよね」
「……なにが?」
少しむくれてるキャロに謝りながら狙いを定めて口を開く。
「キャロとエリオってさ、今も六課の時みたいに互いに同じような生活してるんでしょ?」
「うん。そうだけど……?」
「それに加え、同じような食事も」
「うん」
「男と女ってことはあるにせよ、この目に見てわかるくらいの成長差は不思議だなと」
「ちょっ! ユウ!?」
エリオが驚くと同時にキャロが復活した。
「だよねだよね! やっぱりユウくんもそう思うよね! 私の身長が伸びないのは、きっとエリオくんが私の成長成分を取ってるからなんだよ」
鬼気迫る様子の中、エリオから念話が届いた。
《……ユウ、もしかして狙ってやった?》
《はてさて、なんのことやら》
《……もしかしなくてもこの状況面白がってるでしょ》
《否定はしない》
《はぁ……》
「エリオくん! 聞いてるの!?」
「えぇ!? き、聞いてるよ」
いつの間にかキャロがエリオに迫って来ている。
私とルーはそれを見てすかさずアイコンタクトを取って頷き合う。
「あー、この様子じゃ私たちお邪魔みたいだねー」
「そうねー。キャロ、私たち先に戻ってるからー」
「え? うん、わかった」
「ユウ!? ルー!? なんで棒読み!?」
エリオをスルーして荷物を手に取る。
「そんじゃ、ルー、フリード、行こっか」
「そうね」
「キュルルー」
二人を残してロッジに向かう途中、後ろからエリオの必死に何か言ってるみたいだけど、
「「(なにも聞こえなーい)」」
-side end-
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