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KANON 終わらない悪夢
30美汐の嫁入り、栞の復讐
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に居候して、いとこと一緒に住んでるけど(叔父さんって会ったこと無いぞ?)」
 秋子と名雪、叔父の事を考えたが、今は一緒に住んでいる家族では無く、血族について聞かれていると思い直す。
「それと、母親はここの出身で、父親は……」
 父親と叔父の素性や親族は、一度も聞いた試しが無い。親戚が少ない意味が分かったような気がする祐一だった。
(後で秋子さんに聞いてみよう)
「ははっ、もしかすると俺はハーフかも知れんぞ、すると俺の勝ちだな」
 腰に手を当て、高らかに笑う祐一。そんな声を聞いて美汐も目を細めていた。
「そうでしたか、でもここまで言うと、誰でも怒り出す物です、やはり相沢さんは変わっていますね」
「ふっ、褒めるなよ」
「でもハーフなら、そこまでの力は無いと思います、私と大差ありませんから」
「お前と?」
「ハーフと別の一族の娘ですから、5分の2ぐらいでしょうか」
 美汐にも舞と同じく、常人とは違う力があるらしい、そしてとても常人とは思えないジャージ姿の女が目の前に一人。
(こいつはきっと半分以上だろうな)
「何か言いましたか?」
 いつも祐一が何か考えると、的確に聞いてくる美汐。
「いや、凄いのがいるから、多分、ハーフ以上だなって」
「川澄さんですか? でもあの方は剣術以外、大きな力は感じなかったのですが」
 何故か舞の事まで知っていた美汐、話すのはためらわれたが、同族になら話しても問題無いと思えた。
「あいつは、夜に学校に出る見えない魔物と戦ってた、全部で5体いるらしい」
「凄いですね、私なんか…」
「今、「私なんか」って言ったな、お前にはどんな力があるんだ?」
「いえ、私に出来るのは、せいぜい動物を使い魔にする程度です、でも、そんな力があるなんて、辛かったでしょうに」
 力がある事を、即座に苦痛と言い放つが、その話を聞いて、さらに眉をひそめる美汐。
「もしかすると相沢さん、川澄さんとも契ったのですか?」
「え?、いや、それは……」
 目を泳がせまくり、先ほどの舞と佐祐理の3Pという破廉恥な行為を思い出す。
 心の奥底まで見通すような美汐は、不誠実な男の代表と話している気分になった。
「そうですか? 美坂さんの話を聞いてから、まさかとは思ったんですが、川澄さんの力も相沢さんが与えた物かも知れませんよ」
「俺が?」
「でも妖孤の一族で、そんな人は歴史上数える程しかいません、ほとんど純血の妖狐ですね」
「純血って、真琴の馬鹿にそんな力無いぞ?」
「真琴はまだ目覚めていないだけで、本当なら災厄を起こす力を持っているはずです。相沢さん? 今まで自分の願い事が、異常なほど叶った覚えはありませんか?」
 確かにこちらに来てからというもの、女に不自由した覚えも無く、香里と栞と真琴に至っては奇跡の生還を果たして
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