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KANON 終わらない悪夢
29秋子ちゃんvs佐祐理、真琴の帰還
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も、弟や姉まで救ってくれたのも感謝し、災厄の中心に取り込まれているのを確認した秋子。
 舞は天使の人形の仕打ちに怒ってはいるものの、祐一と同じ存在で、麦畑で遊んだ魔物も天使の人形の一部と気付いた時点で寝返るのも確認した。
 月宮真琴達は役に立たず、魔物として他人の命を喰らい続けた一弥にさえ及ばず、祐一にも余計な情報を与えて邪魔ばかりして、結果として舞と栞の力を強大にしたのには苛立っていたが、月宮の里か別の家にでも情報をリークすれば、舞の左足を葬り去って喜びの感情を断てるのにも気付き、相互破壊が可能な組み合わせを考えた。
(まあ、舞さんと争って勝手に討ち死にすれば、天使の人形君が時間を巻き戻すのに手間取ってくれるので良しとしましょう)
 どこかの千鶴さんより偽善者で、天使の人形よりも酷い心根の秋子は、同族の祐一と名雪、沢渡真琴ぐらいにしか愛情を持てなかった。その他の女は「祐一や名雪が大事に思っているから生存」程度の感情しか湧いて来ない。
「おかあさん、真琴寝かせてきたけど、よっぽど眠かったのか着替える前に寝ちゃったよ」
「ええ、今は休ませてあげましょう」
 名雪と祐一が二階から降りて来て、名雪は着替えを持ってシャワーに向かったが、真琴に乗ったあゆは残り、一緒に眠っているらしい。
 せめて沢渡真琴本体と、あゆでも味方に付ければ形勢は逆転できるが、飛車角ただ取りさせてくれるほど親切な相手ではなさそうなので、時限爆弾として扱い、今夜にでも祐一を使って二人を籠絡する気になった秋子。
「祐一さんも一緒に寝てあげますか? まあ、かわいがるのは起きてからにしましょうか?」
「「「シャーーーッ」」」
 舞、佐祐理、栞の方向から、猫やヘビの威嚇音か、戦闘開始の音に似た声が聞こえた。まだ佐祐理の妹になっていない沢渡真琴は敵チームで、浮気相手とは認められていない。

 秋子の心の声を聞き、「邪魔」とか「月宮の里か他の家に通報して始末」ぐらいにしか思われていないのを悟って逃げる事にした月宮真琴一行。
「ソレデハ今日ハ失礼シマス」
 名雪には無視され、秋子と祐一に挨拶した月宮真琴一行はバタバタと逃げて行った。
「ではまた明日」
 佐祐理から見ても、月宮の里や親族に報告した途端、使い魔を恐れ災厄を恐れる連中からの「名誉殺人」すら有り得るので、わざわざ自分から報告して命まで差し出すような鉄の掟に従っている訳でも無いようなので、女子サークルの四人は見逃した。
 祐一もマコピーがいれば宗教臭いお嬢さん方に襲われず、洗脳されずに済むので、戸籍と学歴が詐称できるなら学校にも来て欲しいとさえ思った。

「じゃあ私も、お父さんが帰るまでに夕食の準備がありますので帰ります」
 今まで自分や姉まで救ってくれたマヌケな恋人を、絶対の存在と信じてきた栞も、あっさりと所
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