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KANON 終わらない悪夢
29秋子ちゃんvs佐祐理、真琴の帰還
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ョンに行くのも、まんもすのーさんきゅーな状態だったが、それでも佐祐理お姉様と、舞お姉様と、バケモンの栞、香里を応援するクラスメイトの視線や支配を掻い潜って、色仕掛けで引き込んでパコパコヤリまくって、舞の右足の使い魔を引き取ってもらうしか生き残る手段が無かった。
((((うそ〜〜ん))))
 こちらもミッションインポッシブルな任務に直面し、早くも災厄の到来に恐れ慄いた。

 栞。
「天使の人形さん、聞いてますか? 私の側にいますか?」
(うん、いるよ。君のことはいつも見てるから、いつでも呼んで)
 秋子の家を出ると、即座に天使の人形に話し掛ける栞。
 その気配を感じたのか、いつも自分を気にかけてくれている視線に気付いたのか、他の女のような恐怖感や反感は一切持たず、子供の頃から自分を守り続けてくれた守護天使を愛しげに呼んだ。
「うふっ、私が虐められてた時も、病気で具合が悪い時も、ずっと、ずっと守ってくれたんですよね?」
(そうだよ、でも子供の頃は力が弱くて病気も治してあげられなくてごめんね。君の魔力源は無くて、力のタンクも小さすぎたんだ。だから「誰かの命を吸い取る部品」を付けた、君が学校で育ててた木も草も、動物もすぐにしんじゃったけど、許してね)
 病弱な上に、触れた木や草は必ず枯れ、教室の金魚や花、鶏小屋の動物は必ず死んだので、「化け物」「魔女」「悪魔」の仇名は消えることが無かった子供時代。
「ううん、いいの、あの子たちは今も私と一緒にいるんでしょ? こうなってからは何となく分かってた。私を虐めてた子が急に具合が悪くなってたのも、そのせいなんでしょ?」
(うん、いじめっ子からは一杯盗むようにしてたから、凄い病気になって「同じだから」なんて言って、栞ちゃんと友達になろうとしたのには笑ったけどね)
「うふふっ、あの子たちは死んじゃったの? まだ生きてる?」
(一応生かしてるよ、栞ちゃんが復讐できるようにね)
「楽しみ、でもあんな子達が私と一緒にいるなんて、何か嫌だな」
(そう言うと思って、あいつらからは使い捨ての力しか盗まなかったよ、いつでも捨てられるし、体も丈夫になったから必要ないよね)
「ありがとう」
 まるで魔法少女と使い魔のように、にこやかに会話する二人だが、話している内容は真っ黒で腐り果てていた。
 今の栞や香里の人格が腐っているのは、腐った人物から力を盗み続け、汚い命を使って生きて来たからで、栞の肩の側にいる物体は、存在そのものが黒く濁りきって罪に穢れていた。
(あれから色々な魔法を覚えたよ、舞の魔物を飼い慣らして、心や魂は食べさせないで、鵜飼の鵜みたいに扱うのは結構難しいんだ。良かったらこれからは、僕の一部を入れて、もっと強くしてあげるよ)
「うふっ、それだとずっと祐一さんと一緒で、お風呂やトイレも見られて
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