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KANON 終わらない悪夢
29秋子ちゃんvs佐祐理、真琴の帰還
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有権の主張を放棄して帰り支度をした。それはさらに上位の「自分の守護天使」を見付けたからに他ならない。
「ああ、また明日な」
 浮気の連続で、極限まで機嫌が悪くなったはずの恋人が、何故か笑顔で挨拶して帰って行くのに違和感は覚えたが、愚かな祐一は「佐祐理のお陰」程度に考えていた。

 真琴一行。
「私、どうなるんだろう?」
 自分たちで見た香里、栞、佐祐理の例では体は丈夫になり、術者特有の「力を使い果たした時に死ぬ」からも開放され、祐一に力を与えられれば無制限に力を使え、さらに栞のように自分独自の力を無詠唱で使える不死身の体まで得られる。
 しかし祐一か佐祐理に使い魔を抜き出して貰う前に一族に知られれば死あるのみ。秋子ちゃんが「殺しちゃダメ」と言ってくれれば助かるが、祐一経由でしか受け付けてくれそうにない。
「ヤバイぞ、「お嬢が使い魔に憑かれました」なんて報告した日には、下手したらアタシらまで殺されるぞ」
 今まで読んだ伝承や語り継がれた話で、使い魔の恐ろしさと、周囲の人間がどれだけ使い魔を恐れ、退治するのに苦労してきたか知っているザコ1号。
「確かに里には名誉殺人のしきたりがある、憑依された者は一族の恥として近親者に命を奪われる。今回のように命を繋いだり、体を強くしてくれた例など無いから、信じろと言う方が間違いだ」
 一同は里にある「和製アイアンメイデン」とか「オヤシロサマ」みたいな、内側にトゲトゲがある箱を思い出して震えた。
 使い魔を放った術者を殺すまで箱にブチ込まれ、燃えても構わない洞窟か牢屋に放置。その前に遅効性の毒でも飲まされ、暴れたり使い魔が出れば棘が刺さり、呼吸穴からハエと昆虫は出入り自由。傷に卵を産まれて腐った所はウジ虫に美味しく頂かれ、術者の討伐が成功しても体のどこかは腐り落ち、見付からなければ地獄の苦しみを味わいながら死ぬので非常に気分が悪くなった。
「まず土曜には集会に出ないといけないのよね? その時誰かに見付からないように、せめて相沢くんか佐祐理お姉さまに預かって貰わないと危ないわ」
「確かお姉様は「貸してあげる」って言ってたし、お嬢が終われば絶対アタシらの番だ」
 現在の状況では、真琴一行は秋子の家にいると「沢渡真琴に喰われる、もしくは入れ替わられて強力な術で誤魔化される」ので接近すると死亡。
 このまま里に逃げても「司令塔に使い魔を入れられ、他のメンバーも疑われて全員オヤシロサマにブチ込まれる」ので無事死亡。
 倉田家に行けば「お姉様に順番に使い魔を入れられ、美汐か祐一のが取り出せれば中に出されちゃって」死亡。
「相沢くんだけマンションかどこかに呼んでお嬢と一杯して、土曜までに使い魔を満足させて、とりあえず相沢くんに引き取ってもらうしか無いよ」
 現在の祐一クンは、集会に行くのも宗教支部のマンシ
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