ガンダムW
1588話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は、月に雲が掛かっているような状態が望ましいんだが……いや、今はそれを気にしていられるような時じゃないのは分かってるけど。
ともあれ、俺がルクセンブルク基地を留守にしていられるような時間はそれ程多くない。
であれば、なるべく早くやるべき事を済ませて基地に戻る必要がある。
「ま、OZにとっては、あまり俺に動いて欲しくはないんだろうが」
エアリーズやリーオーをトールギスと共に奪った時の事を考えると、OZも俺を怪しんでいるのは間違いない。
勿論具体的にどんな風にして機体を盗まれたのかというのは分からないだろうが、それでも怪しむのは間違いない。
……だが、今日この基地で機体を盗まれるような事があれば、俺を怪しむという事は出来ないだろう。
何しろ、俺の姿はつい少し前までルクセンブルク基地で食事をしていた。
つまり、アリバイがある。
恐らく……いや、確実にルクセンブルク基地の中にもOZの手の者がいる筈だ。
OZが現状持っている最大の有利な点が、今までの間に連合軍の中へと忍び込ませておいたスパイだろう。
何か迂闊な行動を起こさない限り、スパイをスパイだと見抜くのは難しい。
である以上、現状のルクセンブルク基地にもスパイはまだいる筈だった。
そしてスパイにとって最も気になっているのは、当然のようにシャドウミラー。その中でもそれを率いる俺の存在だろう。
だが、今の俺は基地から出ている訳でもなく、普通に割り当てられた部屋で寝ている事になっている。
数日とかならまだしも、数時間程度ならアリバイを誤魔化すのも難しいだろう。
……もっとも、アリバイと言っても俺は1人で寝ているのだから、第三者の目という意味ではアリバイにならないだろう。
それでも部屋に閉じ籠もって出てこないのでは、ある程度の説得力があると思う。
ともあれ、今の俺がやるべき事は少しでも早くMSを奪取してルクセンブルク基地まで戻る事だろう。
「さて……どんな機体があるのかは、正確には分からないが……リーオーはともかく、エアリーズとパイシーズ、キャンサー……それとあればでいいから、MS輸送機とか車とかそういうのも欲しいな」
呟き、足下に影のゲートを展開してそこに沈んでいく。
そして次に姿を現したのは、OZの基地の格納庫の中。
勿論馬鹿正直に格納庫のど真ん中に姿を現した訳ではない。
俺が姿を現したのは、格納庫の隅に幾つも積まれているコンテナの隙間。
普通であれば入る事は出来ない、格納庫で働いている者達にとっても完全に死角となっている場所。
そこに姿を現すと、早速スライムを細く……0.001mm程度の細さで格納庫の中へと広げていく。
戦時中何だから当然だろうが、格納庫の中には大勢の人の姿がある。
MSのパイロッ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ