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KANON 終わらない悪夢
28新興宗教
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が5だけになり、秋子ちゃんに電話でもしようと思った途端、舞の家に電話がかかってきて、ワンコールしないうちに留守電に切り替わり、スピーカーから秋子の声が流れだした。
『みなさん、祐一さんの叔母の水瀬秋子です。今後の相談もありますので、宜しければ皆さんをうちにご招待したいのですが、こちらに来て頂けますか?』
 舞と同じ方法で電話を掛けられる秋子ちゃんは、受話器を取るだけで電話が繋がり、朝と同じ方法で祐一を窮地から救い出そうとした。
((((((あの人、何者なんだ?))))))
 この手の電話に慣れている舞と佐祐理以外、現人神様の実力に怯えていたが、物怖じしない佐祐理が電話に出て挨拶を始めた。
「どうも〜、始めまして、一弥の姉の倉田佐祐理です〜」
『あら、佐祐理さんとは子供の頃にもお会いしてるんですよ、もうお体は大丈夫ですか?』
「はい〜、舞の魔物に丈夫にしてもらえて、一弥にも力を分けてもらえたので長生きできそうです」
 病んでいるのか、相手が事情を全部知っていると思うのか、異次元の会話を続ける二人。電話回線なのに心の声も通じて、無駄な説明は不要らしい。
「それでは大人数で申し訳ありませんが、これからお邪魔します、はい、それでは」
 電話を切って向き直る佐祐理の決定事項で、秋子の家に行くのが決まった。
『じゃあ、秋子さんの家に行きますよ、皆さん荷物を持って、忘れ物の無いようにね。舞、お願いします』
「…分かった。祐一の家」
 舞が手をかざしても、結界の影響なのか直接屋内には道を開けず、ゲートを廊下から扉の外に押し出すと、ドアの向こうに祐一の見慣れた風景が広がり、目の前に秋子の家のドアが見えた。
「転移の術…… このヒト何も詠唱しなかったよ、それに手で押して「道」を動かした、やべえよ」
 まずジャージ姿のままの舞が靴を引っ掛けてゲートを超えた。屋内同士繋がると、靴を忘れそうだった一同も、出口で靴を履いてゲートを超え、怖がるザコ1号やチョロインさんも押し込んで移動し、先程までは一般人だった佐祐理も、魔物の知識を得て、舞と「エンゲージ」しちゃったので、恐れることもなくゲートを通り、舞の家の普通の扉は、オートロックのように戸締まりされた。


(秋子さんスゲーーー)
 祐一のプレイ内容から、どの女の中に出したか全部把握している秋子ちゃん。「祐一さん成長日誌」にヤった相手の名前と、念写で出した女のカムショット、体位、回数、処女膜の有無、避妊したかどうか、妊娠か外れか、持続時間などなどを事細かに記録し、要はストーカー以外の何者でも無い秋子を見て、素直に驚く天使の人形。
(あゆちゃんは今どこ?)
(さあ、近くまで行ったみたいだけど、またやり直しだね。真琴(偽)の体に慣れたら、縮地でも何でも使えるんだけど、まあ、あゆちゃんじゃ無理かな?)
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