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KANON 終わらない悪夢
27佐祐理のお仕置き
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 さらに「佐祐理の前にバスタオル一枚で来てしまう」という失策を犯したチョロインさんは、早速佐祐理お姉さまに食われて、ご相伴に預かった祐一にも食われて乙女を失った。
 続いてザコ一号、お嬢の付き人も佐祐理に食われ、同じく祐一にも頂かれ、その女達にも佐祐理と舞、ついでに祐一の所有権設定がなされて支配下に置かれた。

「真琴、貴方には力の源があるようですけど、まだ小さいようですね? 少しの間、舞の魔物を貸してあげます」
 力が抜けたままの真琴に覆いかぶさり、通路を作るだけの軽いキスをした佐祐理は、自分たちを裏切りそうな真琴一行を信じず、他の女にも魔物を送り込みたかったが、まず司令塔である真琴を落とし、次に他の女にも入れて支配するつもりでいた。
「えっ? ああっ」
 まさか佐祐理にまでそんな能力があるとは思わず、体の中に夜の使い魔を送り込まれてしまった真琴。
「いやっ、あああっ」
 左足を押さえ、転げまわって舞の左足の支配から逃れようとするが、心の戦いでも舞の魔物の方が強く、組み敷かれて心を犯された。
『さて真琴、貴方達の目的は何ですか? 正直におっしゃい』
 魔物の移動を録画し、佐祐理の悪魔のような笑顔も収めて、一時間テープの録画が終わった。


(佐祐理さんスゲーーッ)
 術の見事さや、女達を全員頂いて屈服させてしまった手腕以外にも、自分の正体まで見破られて正直に驚く天使の人形。
 まあ自分の仲間として活動してくれるようで、邪魔になりそうだった真琴一行まで配下に置いてくれたので素直に感謝しておく。
(ありがとう、お姉ちゃん)
 声が届いたのか、笑顔で返してくれる佐祐理。またトラウマスイッチが解除されたのか、涙を流しながら祐一を撫でる。
(ほら、一弥も一緒に)
 天使の人形がいた場所に呼び出されると、保管されていた一弥の霊も現れた。
(あれが今のおねえちゃん?)
(そうだよ、君を虐めたりしたのをあんなに後悔してる、もう許してやって佐祐理さんの子供として帰ってあげるかい? それとも……)
 醜い笑顔を返し、一弥に後者を選ばせて姉を苦しませる方向に行かせたい天使の人形。
 一弥が持っている呪いを利用して佐祐理ぐらいの術者を破滅させて、舞を道連れにできれば、普通の人間を滅ぼすより数百倍効率良く、あゆの復活が早まる。
(まだ許せないよ、おねえちゃん)
(そうかい、それは良かった、ハハハッ)
 自分は佐祐理への呪いを持っていないので、無理に力を引き出して使わないでも、一弥の持つ呪いを使って無償で佐祐理を破滅させられる、天使の人形は満足して笑った。

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